ドライブの休憩に立ち寄る「道の駅」。実は茨城県内には現在16か所が国土交通省に登録されており、その分布には県内でもはっきりとした偏りがあります。本記事では茨城県公式データと国土交通省の登録情報をもとに、茨城県内16駅の一覧、地域ごとの数の違い、増えてきた経緯、そして生活者・不動産の視点から見た道の駅の意味までを一次情報で整理します。
茨城県の「道の駅」とは?基本情報を一次情報で整理
道の駅が持つ3つの機能
国土交通省および茨城県土木部道路維持課の資料によると、「道の駅」は市町村または公的団体が設置し、国土交通省の登録を受けた休憩施設で、次の3つの機能を併せ持つと定義されています。
- 休憩機能:24時間無料で利用できる駐車場・トイレ
- 情報発信機能:道路情報、地域の観光情報、緊急医療情報などの提供
- 地域の連携機能:道の駅をきっかけに町と町が手を結び、活力ある地域づくりを行う機能
整備の方法には、道路管理者と市町村等が共同で整備する「一体型」と、市町村がすべて整備する「単独型」の2種類があることも県公式資料に明記されています。
全国の道の駅数と茨城県の位置づけ
国土交通省道路局の報道発表によると、道の駅の登録数は全国で1,231駅(2025年12月19日時点の第64回登録時点)に達しています。1993年の制度創設から30年余りで、道の駅は全国的な地域インフラとして定着しました。茨城県内の16駅は、この全国約1,231駅のうちの一角を占める形です。
茨城県内16駅の一覧表
茨城県土木部道路維持課「茨城県内の『道の駅』」(2023年10月10日更新)に掲載された一覧を、所在地とあわせて整理しました。
| No. | 駅名 | 路線名 | 所在地(市町村) |
|---|---|---|---|
| 1 | かつら | 国道123号 | 東茨城郡城里町 |
| 2 | みわ | 国道293号 | 常陸大宮市 |
| 3 | さとみ | 国道349号 | 常陸太田市 |
| 4 | さかい | 県道17号 | 猿島郡境町 |
| 5 | 奥久慈だいご | 国道118号 | 久慈郡大子町 |
| 6 | しもつま | 国道294号 | 下妻市 |
| 7 | たまつくり | 国道354号 | 行方市 |
| 8 | いたこ | 県道101号 | 潮来市 |
| 9 | ごか | 国道4号 | 猿島郡五霞町 |
| 10 | まくらがの里こが | 国道4号 | 古河市 |
| 11 | 日立おさかなセンター | 国道245号 | 日立市 |
| 12 | 常陸大宮 | 国道118号 | 常陸大宮市 |
| 13 | ひたちおおた | 国道349号 | 常陸太田市 |
| 14 | グランテラス筑西 | 国道50号 | 筑西市 |
| 15 | かさま | 国道355号 | 笠間市 |
| 16 | 常総 | 国道294号 | 常総市 |
常陸大宮市・常陸太田市はそれぞれ2駅を有し、県内でも道の駅の集積度が高いエリアであることが表から読み取れます。
茨城県16駅の地域差-5地域でみる偏り
茨城県は県北・県央・県南・県西・鹿行の5地域に区分されるのが一般的です。16駅の所在地をこの5地域に当てはめると、次のような分布になります。

県北6駅・県西6駅が集積、県南は0駅
| 地域 | 道の駅数 | 所在市町村 |
|---|---|---|
| 県北 | 6駅 | 常陸大宮市(2)・常陸太田市(2)・大子町・日立市 |
| 県西 | 6駅 | 境町・下妻市・五霞町・古河市・筑西市・常総市 |
| 県央 | 2駅 | 城里町・笠間市 |
| 鹿行 | 2駅 | 行方市・潮来市 |
| 県南 | 0駅 | 該当なし |
表の通り、つくば市・土浦市・牛久市・取手市・守谷市・つくばみらい市など、つくばエクスプレス沿線・常磐線沿線を含む県南地域には、2026年時点で登録済みの道の駅が1つも存在しません。
なぜ県南(TX沿線)には道の駅が無いのか
道の駅は市町村や公的団体が国道・県道沿いに整備するケースが中心で、広域交通の受け皿としては高速道路ICや幹線道路の休憩需要に応じて立地が決まってきました。県南エリアは常磐自動車道・つくばエクスプレスの沿線として市街地化・宅地化が進み、コンビニやロードサイド店舗など民間の商業集積が既に密であるため、道の駅という形での休憩・direct sales拠点整備の優先度が県北・県西の農村部ほど高くなかったと考えられます。実際、県南で人口が増加しているつくば市・つくばみらい市・守谷市(茨城県統計課「令和7年国勢調査人口速報集計結果」で人口増加率トップ3)は、いずれも道の駅を持たないまま都市化が進んできたエリアです。
圏央道の開通が道の駅の立地を変えた
一方で、圏央道(首都圏中央連絡自動車道)の県内区間開通は、県西エリアの道の駅立地に大きな影響を与えました。境町の「さかい」、五霞町の「ごか」はいずれも圏央道インターチェンジに近接する立地で、物流・観光の結節点としての機能を担っています。茨城県公式資料「なるほど公共事業」でも、圏央道沿線は物流施設の立地が進むエリアとして紹介されており、道の駅の集積とも重なりを見せています。
開設の推移と背景-どのように増えてきたか
平成期に県北・県西で先行整備
「かつら」「みわ」「さとみ」「奥久慈だいご」「日立おさかなセンター」など、県北・県西の道の駅の多くは平成初期から中期にかけて登録された施設です。これらは国道118号・294号・349号など、山間部や旧市街地を結ぶ幹線国道沿いに設置され、農産物直売所と組み合わせることで地域振興の拠点として機能してきました。
直近10年で加速した圏央道沿線立地
2000年代以降に登録された「ごか」(五霞町)、「さかい」(境町)は、圏央道の県内延伸に合わせて整備された比較的新しい世代の道の駅です。高速道路インターチェンジに近い立地は、地域内の利用者だけでなく広域からの通過交通も取り込める点が特徴です。
道の駅常総はなぜ2023年に誕生したのか
16駅の中で最も新しいのが、2023年4月28日にグランドオープンした「道の駅常総」です。常総市と茨城県が整備を進めたもので、圏央道常総インターチェンジに隣接する立地を生かし、約1,500点の商品を扱う直売所や、常陸牛・ローズポークなど茨城の特産を使った飲食施設を備えています。常総市は2015年の関東・東北豪雨で大きな水害被害を受けた地域でもあり、道の駅の整備は交流人口の呼び込みと地域再生の両面を担う位置づけとなっています。
生活者にとっての道の駅の意味
買い物拠点としての役割
県北・鹿行など高齢化率が高いエリア(茨城県公式データで県北の高齢化率は38.4%)では、道の駅の直売所が新鮮な食料品を購入できる貴重な拠点になっている地域があります。大型スーパーが撤退した地域や、日常の買い物に不便を感じる「買い物弱者」の課題に対し、道の駅が一定の受け皿となっているケースは全国的にも報告されています。
防災拠点としての機能
道の駅は国土交通省の資料でも「防災機能」を持つ施設として位置づけられており、災害時の避難所・物資拠点・情報発信拠点としての役割が期待されています。常総市が水害からの再生の一環として道の駅を整備した経緯も、この防災・地域拠点としての性格を反映したものといえます。
観光・交流拠点としての機能
「奥久慈だいご」の温泉施設、「たまつくり」の観光案内機能など、道の駅は単なる休憩所ではなく地域の観光情報発信の窓口にもなっています。県北の山間部や霞ヶ浦周辺(鹿行)など、公共交通の便が限られるエリアほど、道の駅が観光客の立ち寄り拠点として重要な役割を果たしています。
住まい・不動産への接点
道の駅近接エリアの立地評価
道の駅の周辺は、24時間利用できる駐車場・トイレがあり、直売所やレストランなどの商業機能も備わっているため、郊外エリアにおいては生活利便性の一つの目安になり得ます。特に「まくらがの里こが」(古河市)や「グランテラス筑西」(筑西市)のように国道4号・50号といった主要幹線沿いに立地する道の駅の周辺は、物流・商業施設の集積とあわせて土地評価にも一定の影響を与えている可能性があります。もっとも、道の駅からの距離だけで地価が決まるわけではなく、茨城県の公示地価の推移や44市町村の公示地価ランキングで見た通り、TX沿線・常磐道沿線の方が地価上昇率は大きいのが実態です。
直売所出荷とセットの兼業農家・相続農地
道の駅の直売所は、地域の兼業農家にとって重要な販路の一つです。茨城県の土地利用(農地・宅地・山林)で紹介した通り、県全体の地目面積では山林・畑・田が約6割を占め、県北・県西・鹿行エリアには農地を保有する世帯が多く存在します。相続によって農地を引き継いだものの、直売所出荷を続けるか、それとも農地を手放すか判断に迷うケースは少なくありません。当グループでは、相続した農地・実家の売却相談も含めて無料査定・相談窓口で承っています。
県南に道の駅が無いことは弱みではない理由
県南エリア(つくば市・土浦市・守谷市・つくばみらい市・取手市など)に道の駅が無いのは、道路沿いの休憩拠点整備よりも、つくばエクスプレス沿線の宅地開発・商業施設の民間集積が先行して進んだためと考えられます。実際、つくばエクスプレス沿線の地価と暮らしで見た通り、守谷市・つくば市は県内の地価上昇率トップを占めており、道の駅の有無と地域の資産価値には直接的な相関はありません。つくば市周辺の不動産売却はハウスドゥ つくば研究学園都市、守谷市はハウスドゥ 守谷、取手市はハウスドゥ 取手戸頭が地域密着で対応しています。
空き家・実家じまいと道の駅エリアの関係
道の駅が集積する県北・県西エリアは、人口減少・高齢化が先行するエリアでもあります。実家が空き家になった際、解体を検討する場合は解体Do!(茨城県内対応)、水戸市周辺の売却相談はハウスドゥ 県庁水戸にご相談いただけます。道の駅という地域拠点の存在は、そのエリアがまだ生活インフラを保っている証でもあり、売却・利活用を検討する際の地域理解の一助になります。
よくある質問(FAQ)
Q. 茨城県には道の駅がいくつありますか?
A. 2026年時点で茨城県内には国土交通省登録の道の駅が16駅あります(茨城県土木部道路維持課「茨城県内の道の駅」2023年10月10日更新)。全国の登録数は1,231駅(国土交通省道路局2025年12月19日発表)です。
Q. 茨城県で一番新しい道の駅はどこですか?
A. 16駅のうち最も新しいのは、2023年4月28日にグランドオープンした「道の駅常総」(常総市、圏央道常総IC隣接)です。
Q. なぜ県南エリア(つくば市・守谷市など)には道の駅がないのですか?
A. 一次資料からは公式な理由は確認できませんが、県南エリアはつくばエクスプレス沿線を中心に宅地化・商業施設の民間集積が先行して進んだため、道路休憩拠点としての道の駅整備の優先度が県北・県西の農村部ほど高くならなかったと考えられます。
Q. 道の駅は防災拠点としてどんな役割がありますか?
A. 国土交通省の定義でも道の駅は地域の情報発信機能を持つ施設と位置づけられ、災害時の避難・物資拠点としての活用が各地で進められています。常総市が水害からの地域再生の一環として道の駅を整備した経緯もその一例です。
Q. 道の駅の近くの土地は不動産価値が高いですか?
A. 道の駅周辺は生活利便性の面でプラス材料になり得ますが、公示地価の上昇率で見るとTX沿線(守谷市・つくば市)や常磐道沿線の方が高く、道の駅の有無と地価は直接的に連動するものではありません。
Q. 道の駅の直売所に出荷するにはどうすればいいですか?
A. 各道の駅の運営者(指定管理者や道の駅ごとの協議会)に出荷者登録を申請する形が一般的です。具体的な条件は道の駅ごとに異なるため、各施設の公式サイトでの確認が必要です。
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まとめ
茨城県内の道の駅は16駅。県北・県西に集積し、鹿行・県央にも点在する一方、つくばエクスプレス沿線を含む県南エリアには1駅も存在しないという明確な地域差があります。この分布は、道路インフラと地域の商業集積の歴史を映す一次データであり、住まい選びや土地の価値を考える上でも、地域ごとの生活インフラの違いを知る手がかりになります。茨城県内での不動産売却・空き家・相続に関するご相談は、エリアを問わずお気軽にお問い合わせください。
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