ブロック塀の倒壊事故は決して他人事ではありません。平成30年の大阪府北部地震では、ブロック塀の倒壊で尊い命が失われました。茨城県内でも古いブロック塀が数多く残っており、放置したまま売却しようとすると「危険なブロック塀があるから」と買主から敬遠されたり、値引き交渉の材料にされたりすることがあります。

実は茨城県内では28の市町村がブロック塀等の撤去費用を補助する制度を用意しています(令和8年度時点)。本記事では茨城県土木部建築指導課が公表する一次情報をもとに、28市町村の担当課・連絡先を一覧化し、不動産売却の視点から「撤去してから売るべきか」「補助金の申請と売却スケジュールの関係」まで、他では書かれていない実務のポイントを解説します。

ブロック塀の撤去補助金とは|なぜ市町村が費用を負担するのか

ブロック塀等の撤去補助金は、地震などによる倒壊被害を未然に防ぐことを目的に、多くの市町村が独自に設けている制度です。国が定める「社会資本整備総合交付金交付要綱」に基づき、市町村がブロック塀等の安全対策工事(撤去等)を実施する場合、県から市町村へ補助が行われる仕組みになっています。つまり、市町村ごとに制度の有無や補助額が異なるのは、この交付要綱を使うかどうかの判断が市町村に委ねられているためです。

対象になりやすいブロック塀の特徴

  • 道路や通学路に面している
  • 高さがおおむね80cmを超える(自治体により基準は異なる)
  • ひび割れ・傾き・鉄筋の腐食など劣化が見られる
  • 組積造(レンガ・石積み含む)または補強コンクリートブロック造である

多くの制度は「危険性がある塀」を対象にしており、単なる古さやデザイン変更目的の撤去は対象外になる場合があります。事前調査や現地確認が必須の自治体がほとんどです。

茨城県内28市町村|ブロック塀等撤去補助金の担当課一覧(令和8年度)

茨城県土木部建築指導課が公表する一次情報(2026年6月10日更新)をもとに、令和8年度時点で危険ブロック塀等の撤去補助制度がある28市町村と担当課・連絡先をまとめました。制度の詳細(補助率・上限額・募集件数)は年度や予算状況で変わるため、申請前に必ず担当課へ直接ご確認ください。

市町村担当課電話番号
水戸市建築指導課029-224-1111(内線3461/3462)
日立市建築指導課0294-22-3111(内線428/769)
土浦市建築指導課029-826-1111(内線2408)
古河市建築指導課0280-76-1511(内線2154/2155)
石岡市建築住宅指導課0299-23-5526
結城市都市計画課0296-54-7002
龍ケ崎市都市計画課0297-64-1111(内線462)
下妻市建設課0296-45-8127
高萩市都市建設課0293-23-7032
北茨城市都市建設課0293-43-1111(内線281/282)
つくば市建築指導課029-883-1111(内線3110)
ひたちなか市建築指導課029-273-0465
鹿嶋市都市計画課0299-82-2911(内線413/414/415)
守谷市都市計画課0297-45-1111(内線245)
常陸大宮市都市計画課0295-52-1111(内線255)
那珂市都市計画課029-298-1111(内線358)
坂東市都市整備課0297-21-2197
稲敷市産業振興課029-892-2000(内線2423)
行方市都市建設課0299-55-0111(内線232)
鉾田市都市計画課0291-36-7754(内線1261)
つくばみらい市住まい開発政策課0297-58-2111(内線5402/5403)
小美玉市都市整備課0299-48-1111(内線1413)
茨城町都市整備課029-240-7116
大洗町都市建設課029-267-5156
城里町都市建設課029-288-3111(内線278/279)
大子町建設課0295-72-2611
河内町都市整備課0297-84-6956
境町都市計画課0280-81-1311(内線1283)

出典:茨城県「ブロック塀等の安全対策について」(2026年6月10日更新)
上記以外の市町村(牛久市・常総市・常陸太田市・取手市・笠間市・潮来市・筑西市・かすみがうら市・桜川市・神栖市・美浦村・阿見町・東海村・美浦村・五霞町・利根町等)は、本ページ確認時点でブロック塀単独の撤去補助制度は掲載されていません(住宅解体や耐震改修など別の補助制度がある場合があります)。最新情報は各市町村へ直接ご確認ください。

補助金額の例|水戸市とつくば市で条件がこれだけ違う

同じ茨城県内でも、補助額や条件は市町村ごとに大きく異なります。代表的な2市を比較します。

水戸市危険ブロック塀等撤去補助事業

  • 補助率:撤去に要する経費の3分の2
  • 補助単価:塀の延長1mあたり14,000円×3分の2
  • 上限額:20万円(上記のうち最も低い額が適用される)
  • 対象:道路面から高さ80cmを超え、通学路等に面する危険なブロック塀等
  • 条件:市内に本店・支店・営業所がある施工業者に依頼すること、事前相談が必須、撤去済みのものは対象外、交付決定通知前に契約すると補助対象外

つくば市危険ブロック塀等撤去費補助制度

  • 上限額:10万円
  • 募集件数:先着順(予算に達し次第終了)
  • 対象:道路等に面する危険なブロック塀等

このように「上限20万円だが単価計算あり」「上限10万円だが先着順」など、同じ県内でも設計思想が異なります。お住まいの市町村の担当課へ確認する際は、上記の一覧表の連絡先からお問い合わせください。

申請の共通の流れと注意点

市町村ごとに細部は異なりますが、多くの制度に共通する流れと注意点があります。

  1. 事前相談・現地調査:担当課へ事前に相談し、対象になるブロック塀かどうかの確認を受けます。
  2. 交付申請:申請書・見積書・現況写真等を提出します。
  3. 交付決定通知:ここで初めて「補助対象として認められた」ことになります。
  4. 工事契約・着工:多くの自治体で「交付決定通知より前に契約・着工すると補助対象外」というルールがあります。先に業者と契約してしまうと、せっかくの補助が受けられなくなるため要注意です。
  5. 完了報告・補助金の交付:工事完了後に完了報告書と領収書等を提出し、補助金が交付されます。

売却を考えている方が特に注意すべき点は、この「交付決定通知が出るまで契約してはいけない」というルールです。「早く売りたいから」と先に解体業者に依頼してしまうと、数万円〜数十万円の補助を受け損ねることになります。売却を検討し始めた段階で、まず担当課へ相談することをおすすめします。

茨城県 ブロック塀 補助金 比較 水戸市 つくば市

ブロック塀の撤去費用の相場

ブロック塀の撤去費用は、塀の長さ・高さ・構造(鉄筋の有無)・立地条件(重機が入るかどうか)によって変わります。一般的な目安としては1mあたり5,000円〜15,000円程度とされることが多く、延長10mのブロック塀であれば5万円〜15万円程度が目安になります。ただし、鉄筋コンクリート造で基礎が深い場合や、狭小地で手作業が必要な場合はさらに費用がかかることがあります。正確な金額は複数の施工業者から見積もりを取ることをおすすめします。

不動産売却とブロック塀|撤去してから売るべきか、そのまま売るべきか

「古いブロック塀があるまま売りに出していいのか」と悩む方は少なくありません。判断のポイントは主に3つです。

1. 買主が住宅ローンを使う場合、金融機関の担保評価に影響することがある

危険なブロック塀があると、買主側の住宅ローン審査で「是正が必要」と指摘されるケースがあります。是正費用の負担をめぐって値引き交渉になることも珍しくありません。

2. 更地・土地として売る場合は解体補助金とセットで検討する

建物ごと解体して土地として売却する場合は、ブロック塀の撤去だけでなく建物の解体費用も発生します。茨城県内の建物解体補助金については、以下の記事で44市町村分をまとめています。ブロック塀の補助と建物解体の補助は別の制度・別の予算枠であるため、両方の対象になる場合は両方申請できることがあります(自治体窓口で要確認)。

茨城県の解体補助金44市町村一覧【2026】売却前の注意点で、お住まいの市町村に建物解体の補助があるかもあわせてご確認ください。

3. 「そのまま仲介で売る」「買取で早期に手放す」という選択肢もある

補助金の申請から交付までは数週間〜数か月かかることもあり、急いで売却したい場合はスケジュールが合わないこともあります。その場合は、ブロック塀の現況を正直に開示したうえで仲介に出す、あるいは不動産会社の買取を利用してそのままの状態で引き渡すという方法もあります。買取であれば、買主側の住宅ローン審査を気にする必要がないため、ブロック塀の状態にかかわらずスピーディーに売却できます。

ハウスドゥ茨城4店舗が選ばれる理由

ハウスドゥは元プロ野球選手・古田敦也さんをブランドアンバサダーに迎え、全国に店舗を展開する不動産流通グループです。茨城県内では、つくば市・水戸市・取手市(戸頭)・守谷市の4店舗が連携し、県内全域の売却・買取・空き家・解体に関するご相談に対応しています。ブロック塀が残ったままの古家、更地渡し前提の土地など、状態を問わずまずは無料査定でご相談いただけます。

建物の解体をご検討の方は、解体費用の一括見積もりに対応する「解体Do!」もあわせてご利用いただけます。

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よくある質問

Q1. ブロック塀撤去の補助金はいくらもらえますか?
市町村によって異なります。例えば水戸市は撤去費用の3分の2(1mあたり14,000円×3分の2、上限20万円)、つくば市は上限10万円です。詳しくは本記事の一覧表からお住まいの市町村の担当課へご確認ください。

Q2. どんなブロック塀が補助の対象になりますか?
道路や通学路に面していて、高さがおおむね80cmを超え、ひび割れや傾きなど危険性が認められるブロック塀等が対象になることが一般的です。詳細な基準は市町村ごとに異なります。

Q3. すでに撤去してしまった場合でも補助金はもらえますか?
多くの制度で「撤去済みのものは対象外」「交付決定通知の前に契約・着工したものは対象外」とされています。先に業者へ依頼すると補助を受けられなくなるため、撤去前に必ず担当課へ事前相談してください。

Q4. 建物の解体補助金とブロック塀の補助金は両方使えますか?
制度・予算枠が別であるため、条件を満たせば両方申請できる場合があります。ただし自治体や年度によって運用が異なるため、担当課に個別にご確認ください。茨城県内の建物解体補助金は別記事「茨城県の解体補助金44市町村一覧」でまとめています。

Q5. 売却が決まっている場合でもブロック塀の補助金を使えますか?
制度上、所有者本人が申請すれば売却予定であっても利用できることが多いですが、交付決定から工事完了までのスケジュールと引き渡し時期が合わない可能性があります。売却を検討し始めた早い段階で、担当課とスケジュールを相談することをおすすめします。

Q6. 補助制度が無い市町村に住んでいる場合はどうすればいいですか?
本記事の一覧に無い市町村でも、耐震改修やリフォーム、空き家解体など別の補助制度が使える場合があります。まずは自治体の建築担当課に相談するか、当社までお気軽にご相談ください。

ブロック塀のある家の売却・解体は、まずは無料相談から

「補助金の対象になるか分からない」「そもそも売却すべきか撤去すべきか迷っている」という方は、ハウスドゥ茨城4店舗までお気軽にご相談ください。