結論から言うと、「昭和63年法務省令第37号附則第2条第2項の規定により移記」とは、紙の登記簿がコンピュータ化されたときに、現に効力のある登記事項を新しい登記記録へ移し替えた、という履歴を示す記載です。登記事項証明書に書かれていても、権利関係に問題があるという意味ではありません。
ただし、移記されたのは「現に有効な事項」が中心で、すでに消えた権利などは載っていないことがあります。不動産を売却する前には、証明書の記載内容と、現在の所有者の住所・名義・抵当権の有無をあわせて確認しておくと安心です。
この記事では、この記載の意味、移記と閉鎖登記簿の関係、登記事項証明書の見方、不動産売却前の確認ポイントまでを、茨城県の不動産売却を扱うハウスドゥ茨城(グループ4店舗)の視点でやさしく解説します。
「昭和63年法務省令第37号附則第2条第2項」とは?まず結論
登記簿がコンピュータ化されたときの「移記」の記載
登記事項証明書(昔の登記簿謄本)の表題部や権利部の欄外に、「昭和63年法務省令第37号附則第2条第2項の規定により移記」という一文が記載されていることがあります。これは、紙の帳簿で管理されていた登記簿を、コンピュータで管理する登記記録に作り替える作業(改製)を行い、その際に内容を移し替えたことを表すものです。
この記載があっても慌てなくてよい理由
この記載は、登記記録がいつ・どのような経緯で電子化されたかを示す履歴にすぎません。たとえば「抵当権が残っている」「権利に争いがある」といった意味は含まれていません。古くから所有されている土地や建物の証明書には、ごく一般的に見られる記載です。
登記簿のコンピュータ化と「移記」の仕組み
紙の登記簿から電子データへ|改製の流れ
かつての登記簿は、帳簿や用紙に記録される紙の簿冊でした。その後、法務局(登記所)ごとに順次、コンピュータ化が進められ、紙の登記簿の内容が電子データの登記記録へ置き換えられました。時期は登記所によって異なるため、お持ちの証明書の日付で確認します。

何が移記されて、何が移記されないのか
移記されるのは、原則として「現に効力を有する事項」です。そのため、すでに抹消された抵当権や、過去に転々と売買されたときの以前の所有者などは、新しい登記記録には引き継がれていないことがあります。一方で、土地の表題部にある地番・地目・地積などは、現に効力がなくても移記される取扱いとされています。
移記の日付が意味するもの
「移記」に添えられた日付は、一般に、移記の作業が終わった日を示します。所有者がいつ取得したかを示す日付(登記原因の日付)とは別のものなので、取り違えないようにしましょう。
登記事項証明書の見方|表題部・権利部の基本
表題部(土地・建物の物理的な情報)
表題部には、所在・地番・地目・地積(土地)、構造・床面積(建物)など、不動産そのものの情報が記載されます。移記の記載は、この部分や、後の権利部に併記されることがあります。詳しくは表題登記とは?もあわせてご覧ください。
権利部の甲区(所有権)と乙区(抵当権など)
権利部は、所有権に関する事項を記載する「甲区」と、抵当権や地上権など所有権以外の権利を記載する「乙区」に分かれます。売却前に特に確認したいのは、甲区の所有者の氏名・住所と、乙区に抵当権などが残っていないかどうかです。
共同担保目録・順位番号も確認する
乙区に抵当権がある場合、複数の不動産をまとめて担保にしていることを示す共同担保目録が付くことがあります。また、権利の優先順位は順位番号で表されます。見慣れない記載があるときは、自己判断せず専門家に確認するのが安全です。
閉鎖登記簿とは?移記前の情報を調べるとき
閉鎖登記簿の基本
コンピュータ化された後の紙の登記簿は閉鎖され、閉鎖登記簿として保管されます。合筆や建物の取壊し、区画整理に伴う換地処分などで、登記記録そのものが閉鎖されるケースもあります。
閉鎖登記簿を請求する場面
たとえば、昔の権利関係の経緯を確認したいとき、旧地番や旧所有者の情報が必要なとき、相続や境界の調査で過去の記録を追いたいときなどです。請求できる範囲や保存期間は法務局ごとの運用があるため、事前に窓口へ確認してください。
建物を取り壊したのに登記が残っているケース
建物を取り壊したのに滅失登記をしていないと、登記上は建物が存在するままになっています。売却や融資の段階で発覚することがあるため、古い建物のある土地は特に注意が必要です。
不動産売却前に確認したい登記のポイント
売却では、登記の内容と現在の状況が一致しているかが重要です。売却前の確認は、次の5ステップで進めると整理しやすくなります。

最新の登記事項証明書を取得する
売却を考え始めたら、まず最新の登記事項証明書を取得します。全国どこの法務局でも請求でき、オンライン請求も可能です。手数料は請求方法により異なり、窓口請求は1通600円が目安です(最新額は法務局で確認)。
所有者の名義・住所が現在と一致しているか
引越しや結婚などで住所・氏名が変わっていても、登記が古いままのことがあります。2026年4月からは住所変更登記が義務化されたため、早めの手続きが安心です。詳しくは住所変更登記の義務化と売却への影響で解説しています。
抵当権・差押えなどが残っていないか
住宅ローンを完済していても、抵当権の抹消登記をしていないと乙区に記載が残ります。売却時に抹消できるよう、流れを確認しておきましょう。詳しくはローン中の家を売る流れ|完済・抵当権抹消の手続きをご覧ください。
名義が亡くなった方のままになっていないか
親や祖父母の名義のままの不動産は、売却の前に相続登記が必要です。2024年4月から相続登記は義務化されています。手続きの全体像は土地家屋の遺産相続|相続登記の義務化・売却の流れが参考になります。
面積・地番・建物の登記が現況と合っているか
登記上の面積と実際が違う、建物が未登記、増築部分が反映されていないといったケースもあります。必要に応じて測量や表示に関する登記を行い、売却条件を整えます。未登記建物については建物の登記とは?が参考になります。
売却時によくあるトラブルと対処法
登記簿上の住所と現住所がつながらない
所有権を取得した当時の住所から何度か転居していると、登記上の住所と現在の住所がつながらないことがあります。住民票や戸籍の附票など、つながりを示す書類で住所変更登記を行うのが一般的です。ケースにより必要書類は異なるため、司法書士や法務局に確認しましょう。
古い抵当権が残っている・会社がなくなっている
昔の抵当権が完済済みなのに抹消されないまま残っている場合、債権者の状況によっては抹消手続きに時間がかかることがあります。売却スケジュールに影響するため、早い段階で状況を把握することが大切です。
境界や面積が不明確
古い土地では、登記上の地積と実測が異なることがあります。売却前に境界の確認や測量を行うと、買主との条件調整が円滑になります。
茨城県で売却する場合の相談先
法務局の窓口・司法書士・不動産会社の使い分け
登記の取得・閲覧は法務局、登記内容の変更手続きは司法書士、売却の進め方や価格の相談は不動産会社、というように役割が分かれます。茨城県内の法務局の窓口については、相続登記義務化と茨城県の法務局窓口一覧が便利です。
ハウスドゥ茨城(グループ4店舗)ができること
ハウスドゥ茨城(取手戸頭・守谷・つくば研究学園都市・県庁水戸)では、売却前の登記内容の確認ポイントのご案内から、査定・買取のご相談まで対応しています。登記が古い、名義が親のまま、といったお悩みもお気軽にご相談ください。
よくある質問(FAQ)
Q. 「昭和63年法務省令第37号附則第2条第2項の規定により移記」とは何ですか?
紙の帳簿で管理されていた登記簿をコンピュータ化(改製)する際に、現に効力を有する登記事項を新しい登記記録へ移し替えたことを示す記載です。登記事項証明書に書かれていても、現在の権利関係に問題があるという意味ではありません。
Q. 移記と書かれている登記は、売却に影響しますか?
移記の記載そのものが売却を妨げることはありません。ただし、現在の所有者の氏名・住所が登記と一致しているか、抵当権などが残っていないかは、売却前に必ず確認が必要です。
Q. 移記される前の権利関係はどこで確認できますか?
コンピュータ化の前の紙の登記簿は閉鎖され、閉鎖登記簿として保管されます。移記前の経緯を調べたい場合は、法務局で閉鎖登記簿の証明書を請求します。取得の可否や保存期間は法務局へ確認してください。
Q. 登記事項証明書はどこで取れますか?費用はいくらですか?
全国どこの法務局(出張所を含む)でも、管轄外の物件の証明書を請求できます。オンライン請求も可能です。手数料は請求方法により異なり、窓口請求は1通600円が目安です。最新の金額は法務局の案内で確認してください。
Q. 登記簿上の住所と現住所が違うと、売却できませんか?
売却自体は可能ですが、所有権移転登記の前に住所変更登記が必要になります。2026年4月から住所変更登記の申請が義務化されているため、早めに手続きしておくと売却がスムーズです。
Q. 登記の内容がよく分からないとき、誰に相談すればよいですか?
不動産会社、司法書士、法務局の登記相談窓口などに相談できます。ハウスドゥ茨城では、売却前の登記内容の確認ポイントも含めて、無料でご相談を受け付けています。
不動産登記の申請書類を作成するときの相談先|司法書士事務所・法務局
住所変更登記や相続登記、抵当権抹消登記などの不動産登記は、申請書の作成や添付書類の準備が必要です。ご自身で申請することもできますが、売却の期日が決まっている場合は、司法書士事務所に相談して進めると安心です。登記の内容や申請の可否について不明点があるときは、管轄の法務局にも相談できます。ハウスドゥ茨城では、売却のご相談の際に、登記で確認すべき点もあわせてご案内しています。
まとめ|「移記」は電子化の履歴。売却前は現在の登記内容を確認
「昭和63年法務省令第37号附則第2条第2項の規定により移記」は、紙の登記簿がコンピュータ化されたときに、現に効力のある事項が移し替えられたことを示す記載です。この記載自体を心配する必要はありませんが、売却前には、所有者の住所・名義、抵当権の有無、面積や建物の登記を確認しておくことが重要です。
茨城県で不動産の売却をお考えなら、ハウスドゥ茨城にお気軽にご相談ください。
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