「隣の空き地の持ち主が分からない」「境界線について話し合いたいのに所有者に連絡が取れない」——土地の所有者を調べたいと思う場面は、相続・境界確認・購入検討など意外と多くあります。この記事では、土地の所有者を調べる代表的な方法である登記事項証明書の取得方法や手数料、注意点を整理してご紹介します。
- 土地の所有者を調べる方法のポイント
- 土地の所有者を調べる主な方法
- 登記事項証明書の取得方法と手数料
- 土地の所有者を調べる際の注意点
- 土地の所有者を調べる流れ|5ステップで手続きを整理
- 地番と不動産番号の調べ方|請求前の準備
- 登記簿謄本と登記事項証明書の違い|謄本は今どう呼ぶ?
- 窓口・郵送・インターネットで請求する場合の違い
- 登記情報提供サービスで確認できる範囲と注意点
- 市役所で確認できること・できないこと
- 所有者が不明・亡くなっている場合の次の一手
- 古い土地情報を調べるときの補助資料
- 売却前に所有者・権利関係を確認しておくメリット
- 茨城県内での対応・ハウスドゥ4店舗体制
- まとめ|土地の所有者は登記事項証明書で確認できる
- 土地・登記に関する関連記事
- 土地の所有者調査によくある質問
土地の所有者を調べる方法のポイント
- 土地の所有者を調べる基本の方法は「登記事項証明書」の取得
- 登記事項証明書は誰でも取得できるが、地番の特定が必要
- 2026年4月の改定で、登記事項証明書の手数料は取得方法により490円〜600円
- 固定資産課税台帳は原則、所有者や利害関係人しか閲覧できない
- 所有者不明の土地は年々増えており、相続登記の義務化などの対策が進められている

土地の所有者を調べる主な方法
方法1:登記事項証明書を取得する
不動産の登記情報は誰でも確認でき、法務局の窓口やオンライン申請で「登記事項証明書」を取得することで、その土地の所有者の氏名・住所を確認できます。取得には対象の土地の「地番」(住所の地番とは異なる場合があります)を特定する必要があります。
方法2:登記情報提供サービスを利用する
法務局が関連する「登記情報提供サービス」を利用すれば、インターネット上で登記情報をPDF形式で確認できます。証明書としての公的な効力はありませんが、内容を確認するだけであれば法務局の窓口に行くより手軽です。
方法3:固定資産課税台帳を閲覧する
市区町村が管理する固定資産課税台帳にも所有者情報が記載されていますが、閲覧できるのは原則としてその不動産の所有者本人や、相続人・借地人など一定の利害関係人に限られます。第三者が自由に閲覧できるものではない点に注意が必要です。
方法4:公図・地図情報を取得する
法務局で取得できる公図(地図に準ずる図面)を確認すると、対象の土地の地番や隣接する土地との位置関係を把握できます。所有者を特定する前段階として、まず地番を確認する目的で活用されます。
登記事項証明書の取得方法と手数料

取得できる場所
登記事項証明書は、全国どこの法務局・支局・出張所でも取得できます(対象の不動産の所在地に関わらず取得可能です)。オンラインで申請し、郵送または窓口での受け取りを選ぶこともできます。
2026年4月改定後の手数料
2026年4月1日からの手数料は、窓口で書面請求する場合は600円、オンライン請求で郵送により受け取る場合は520円、オンライン請求で窓口受け取りの場合は490円です(1通の枚数が50枚を超える場合は、超える50枚ごとに100円が加算されます)。正確な金額は法務局の最新情報でご確認ください。
地番の調べ方
住所(住居表示)と登記上の地番は異なる場合があります。地番が分からない場合は、法務局の窓口やブルーマップ(住宅地図と公図を重ねた地図)で確認したり、固定資産税の課税明細書(自分の土地の場合)から確認したりする方法があります。
土地の所有者を調べる際の注意点
所有者の住所が古く、連絡が取れないことがある
登記簿に記載されている住所は、所有者が実際に登記した時点のものであり、その後に転居していても登記の変更(住所変更登記)が義務ではなかった時期があるため、現在の住所と異なっている場合があります。
相続が発生していると所有者名義のまま止まっていることがある
所有者が亡くなった後も相続登記がされていないと、登記簿上は亡くなった人の名義のまま残ってしまいます。この場合、実際の所有者(相続人)を特定するにはさらに調査が必要になることがあります。2024年からは相続登記が義務化されており、今後はこうしたケースが徐々に減っていくことが期待されています。
所有者不明土地は社会的な課題になっている
登記簿上の所有者が分からない、あるいは連絡がつかない「所有者不明土地」は全国的な課題となっており、公共事業や災害復旧の妨げになることもあるとされています。相続登記の義務化や、相続土地国庫帰属制度の創設など、国レベルでの対策が進められています。
土地の所有者を調べる流れ|5ステップで手続きを整理
土地の所有者を調べるときは、いきなり法務局へ向かうよりも、手順を整理してから動くほうが時間のロスを防げます。大まかな流れは「地番の確認 → 不動産番号の確認 → 登記事項証明書(謄本)の請求 → 甲区の確認 → 所有者が不明・故人だった場合の次の一手」の5段階です。

特に最初の「地番」は、普段使っている住居表示(○丁目○番○号)とは別の番号であることが多く、ここでつまずく方が少なくありません。地番が分かれば、その後の請求手続きはスムーズに進みます。
地番と不動産番号の調べ方|請求前の準備
登記事項証明書を請求するには、対象の土地を特定する情報が必要です。代表的なのは「地番」と「不動産番号」です。
- 地番:登記簿上の土地の番号です。法務局に備え付けられているブルーマップ(住宅地図に地番を重ねた地図)や、窓口での相談で確認できます。市役所が発行する固定資産税の納税通知書の記載から分かる場合もありますが、これは土地の所有者本人が手元に持っている書類です。
- 不動産番号:土地や建物ごとに付けられた13桁の番号です。登記情報提供サービスなどで確認でき、番号を指定して請求すると、地番の誤りによる請求ミスを減らせます。
建物が建っている土地では、土地と建物の所有者が同じとは限りません。建物は別の登記簿で管理されているため、建物の所有者を知りたい場合は建物の登記事項証明書もあわせて請求する必要があります。借地権付きの建物のように、土地は地主、建物は借主という関係のケースもあります。
登記簿謄本と登記事項証明書の違い|謄本は今どう呼ぶ?
「登記簿謄本」という言葉は今もよく使われますが、不動産登記の事務が電子化されたあとの正式名称は「登記事項証明書」です。全部の事項が載っているものは「全部事項証明書」と呼ばれ、日常的には今でも「謄本」と呼ばれることがあります。所有者を調べる目的であれば、まず全部事項証明書を請求しておけば、土地の表示から権利関係まで全部を一度に確認できます。
証明書の主な構成は次のとおりです。
| 記載欄 | 主な記載事項 | 確認できること |
|---|---|---|
| 表題部 | 所在・地番・地目・地積 | 土地そのものの情報 |
| 権利部(甲区) | 所有者の氏名・住所、取得の原因と日付 | 現在の所有者と、これまでの所有権の移り変わり |
| 権利部(乙区) | 抵当権・地役権などの権利 | ローン残債の担保や、通行などの権利関係 |

所有者そのものは甲区に記載されています。売却を考える場合は、乙区に抵当権が残っていないかも合わせて確認しておくと、のちの手続きがスムーズです。
窓口・郵送・インターネットで請求する場合の違い
登記事項証明書の請求方法は、窓口・郵送・オンライン(インターネット)の3つが基本です。それぞれの特徴を整理します。
| 請求方法 | 受け取り・時間 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 法務局の窓口 | 平日の開庁時間内に請求し、その場で受け取れることが多い | 地番が分からず、窓口で相談しながら進めたい方 |
| 郵送請求 | 申請書を送付し、返信用封筒で受け取る。到着までに日数がかかる | 遠方の土地を調べたい方 |
| オンライン請求 | 申請はインターネットで可能。受け取りは窓口または郵送を選ぶ | 平日に窓口へ行く時間がない方 |
料金(手数料)は請求方法によって異なり、前述のとおり2026年4月の改定後は490円〜600円の範囲です。窓口の受付は平日が基本のため、仕事の都合で時間が取れない場合はオンライン請求を検討しましょう。なお、運用時間や手数料は変更されることがあります。請求前に法務局の公式サイトで最新の案内を確認してください。
登記情報提供サービスで確認できる範囲と注意点
登記情報提供サービスは、インターネットで登記情報をパソコンの画面に表示して確認できるサービスです。有料のサービスで、PDFなどで保存できますが、証明書としての法的な効力はありません。「所有者が誰かをまず知りたい」「売却や購入の検討前に内容を確認したい」といった目的には便利です。一方で、金融機関への提出や相続の手続きなど、公的な証明が必要な場面では、法務局が発行する登記事項証明書が必要になります。
目的別に使い分けると、無駄な手数料を抑えられます。
- とりあえず所有者を知りたい → 登記情報提供サービス
- 提出書類として使う → 登記事項証明書
- 地番を知りたい → ブルーマップの閲覧・法務局での相談
市役所で確認できること・できないこと
市役所(市区町村)の窓口では、固定資産課税台帳に基づく資料(固定資産評価証明書、名寄帳など)が発行されます。ただし前述のとおり、これらを請求できるのは所有者本人や、相続人・借地人などの利害関係人に限られます。赤の他人が隣地の所有者を市役所で調べることは、個人情報保護の観点から原則できません。
所有者以外の人が土地の所有者を知りたい場合は、法務局で登記事項証明書を請求するのが基本の方法です。市役所は、固定資産税の課税状況や都市計画(用途地域・道路の種類)の確認先として活用するのがおすすめです。
所有者が不明・亡くなっている場合の次の一手
登記事項証明書で所有者の氏名が分かっても、「住所が古く連絡がつかない」「すでに亡くなっている」という場面はよくあります。状況別の対処をまとめます。
| 状況 | 考えられる対応 |
|---|---|
| 登記簿の住所が古い・転居している | 弁護士・司法書士・土地家屋調査士など専門家へ相談し、住民票や戸籍の附票による追跡を検討する |
| 所有者がすでに亡くなっている | 相続人が誰かを確認し、相続登記が済んでいるかを甲区で確認する。未了の場合は相続人側での手続きが必要 |
| 所有者が全く分からない・連絡がつかない | 所有者不明土地管理制度などの利用を専門家と検討する |
| 自分が相続した土地で、不要・管理できない | 売却のほか、相続土地国庫帰属制度の利用を検討する |
2024年4月から相続登記の申請が義務化され、相続で不動産を取得したと知った日から3年以内に申請する必要があります(正当な理由なく怠ると過料の対象になりえます)。今後は「所有者が分からない土地」が少しずつ減っていくと期待されます。手続きの詳細は個別の事情で異なるため、司法書士などの専門家にご確認ください。相続土地国庫帰属制度については、相続土地国庫帰属制度|期限と時効はある?で詳しく解説しています。
古い土地情報を調べるときの補助資料
地番や所有者の経緯が分かりにくい土地では、登記事項証明書だけでは情報が足りない場合があります。法務局には、公図のほか、旧土地台帳などの古い資料が保管されていることがあります。昔の所有者や分筆の経緯を調べる際に役立ちますので、旧土地台帳とは?見方・付属地図との違い・法務局での請求方法もあわせてご覧ください。
また、土地の面積(地積)が現況と合わないときは、地積更正登記とは?費用の相場・必要書類・期間・流れ、隣の土地との境が不明確なときは茨城県の境界未確定土地の実情が参考になります。
売却前に所有者・権利関係を確認しておくメリット
土地や建物を売却する際、買主や不動産会社が最初に確認するのが登記事項証明書の内容です。名義が亡くなった親のままになっている、住所が古いまま、共有者が複数いる、といった状態は、売却の手続きに時間がかかる原因になります。事前に以下の点を整理しておくと、スムーズに進められます。
- 登記簿上の所有者と現在の所有者が一致しているか(相続登記・住所変更登記の有無)
- 共有者がいる場合、全員の同意と連絡先が確認できるか
- 乙区に抵当権などが残っていないか
- 隣地との境界や、私道の権利関係(通行・掘削の承諾)に不明点がないか
こうした確認事項で不安がある場合は、お早めに不動産会社へご相談ください。ハウスドゥでは、所有者や権利関係の確認が必要な土地・建物のご相談も承っています。
茨城県内での対応・ハウスドゥ4店舗体制
ハウスドゥは茨城県内に、取手戸頭・守谷・つくば研究学園都市・県庁水戸の4店舗を展開しています。隣接地の所有者確認や境界確認が必要な売却のご相談、相続した土地の名義確認についても、査定・ご相談を承っています。まずはお気軽にお問い合わせください。
まとめ|土地の所有者は登記事項証明書で確認できる
土地の所有者を調べる基本の方法は、法務局で取得できる登記事項証明書の確認です。地番の特定が必要になる点や、登記簿上の住所が古い場合がある点には注意が必要ですが、誰でも取得できる公的な情報として活用できます。相続や境界確認などで所有者調査が必要になった際は、まず地番の確認から始めてみましょう。
土地・登記に関する関連記事
- 位置指定道路とは|メリット・デメリットと売却時の注意点【2026年】
- 茨城県の境界未確定土地の実情【2026年】
- 茨城県の私道・共有道路の物件【2026年】
- 相続土地国庫帰属制度|期限と時効はある?【2026年】
- 旧土地台帳とは?見方・付属地図との違い・法務局での請求方法
土地の所有者調査によくある質問
Q. 他人の土地の所有者を調べることはできますか?
A. 可能です。登記事項証明書は誰でも取得でき、対象の土地の地番を特定できれば、法務局の窓口やオンライン申請で所有者の氏名・住所を確認できます。
Q. 住所(住居表示)だけで登記事項証明書を取得できますか?
A. 住所と登記上の地番は異なる場合があるため、地番が分からない場合は法務局の窓口やブルーマップなどで地番を確認する必要があります。
Q. 登記事項証明書の取得にはいくらかかりますか?
A. 2026年4月からの手数料は、窓口での書面請求が600円、オンライン請求・郵送受取が520円、オンライン請求・窓口受取が490円です(50枚を超える場合は加算あり)。正確な金額は法務局でご確認ください。
Q. 登記簿に載っている所有者に連絡が取れない場合はどうすればいいですか?
A. 登記簿上の住所が古く、転居先が分からないケースがあります。また、所有者が亡くなり相続登記がされていない場合は、相続人を調査する必要が生じることもあります。専門家(司法書士・弁護士等)への相談も検討してください。
Q. 固定資産課税台帳で他人の土地の所有者を調べられますか?
A. 原則としてできません。固定資産課税台帳の閲覧は、その不動産の所有者本人や、相続人・借地人など一定の利害関係人に限られています。
Q. 登記簿謄本と登記事項証明書は同じものですか?
A. 現在は登記簿が電子化されているため、正式には「登記事項証明書」と呼ばれます。「謄本」という呼び方は今も通称として使われており、全部の事項が記載されたものは全部事項証明書です。所有者を調べる目的であれば、全部事項証明書を請求するのが一般的です。
Q. 土地の所有者がすでに亡くなっている場合はどうなりますか?
A. 登記簿上の名義が亡くなった方のままになっている場合は、相続人が誰かを確認する必要があります。相続登記は2024年4月から義務化されており、相続を知った日から3年以内の申請が求められます。調査や手続きは専門家(司法書士・弁護士など)へのご相談をおすすめします。
Q. 土日や夜間でも土地の所有者を調べられますか?
A. 法務局の窓口は平日の開庁時間が基本です。インターネットでの請求や登記情報提供サービスは窓口より柔軟に利用できる場合がありますが、受付時間や運用日は変更されることがあるため、法務局の公式案内で最新情報をご確認ください。
Q. 土地と建物の所有者は同じですか?
A. 同じとは限りません。土地と建物は別々に登記されているため、建物の所有者を知りたい場合は建物の登記事項証明書も確認する必要があります。借地に建つ建物のように、土地の所有者と建物の所有者が異なるケースもあります。
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