結論:不動産の売買は「相談・査定」「媒介契約」「売買契約」「決済・引渡し」「税金の申告」の5つの局面に分けて考えると、全体像がつかめます。売主が特に注意すべきなのは、費用と税金を先に把握すること、契約書の内容(手付金・契約不適合責任)を理解すること、そして仲介と買取のどちらが自分に合うかを見極めることの3点です。
この記事では、茨城県で不動産(戸建て・マンション・土地)を売ろうと考えている方に向けて、売買の仕組みから流れ・費用・税金・契約・売却方法の選び方まで、初めての方にも分かるように順番に整理しました。個別のテーマ(個人間売買・手付金・媒介契約など)は、それぞれ詳しい記事へのリンクを用意しています。
不動産の売買とは?基本の仕組みを分かりやすく
不動産の売買とは、土地・建物などの所有権を、代金の支払いと引き換えに売主から買主へ移す取引です。自動車や家電と違い、金額が大きく、登記・税金・法律が絡むため、手続きの順番を間違えると後から大きな負担になることがあります。
売主と買主、不動産会社の関係
売主は物件を手放して代金を受け取る人、買主は代金を払って物件を取得する人です。実際には、売主・買主のどちらも不動産会社に仲介を頼むのが一般的で、不動産会社は物件情報の公開、条件の調整、契約書や重要事項説明書の作成を担います。
「売却」と「売買」の違い
「売却」は売主の立場から見た言い方、「売買」は売主と買主の双方を含む取引全体を指す言い方です。この記事では売主の目線で売買の全体像を扱い、個人同士の直接取引については不動産の個人売買の解説で詳しく説明しています。
不動産売却の流れ|6ステップと期間の目安
売却は、相談から引渡し・確定申告までを大きく6つのステップに分けられます。全体の期間はおおむね3〜6か月が目安ですが、物件の種類や価格設定、時期によって前後します。

ステップ1:相談・査定
まず不動産会社に相談し、物件の価格(査定額)を出してもらいます。査定には、データだけで算出する「机上査定」と、実際に物件を見て算出する「訪問査定」があります。査定額の根拠まで説明してくれる会社を選ぶことが大切です。査定書の見方は不動産の査定書とはで解説しています。
ステップ2:媒介契約
売却を依頼する会社を決めたら、媒介契約を結びます。媒介契約には「一般媒介」「専任媒介」「専属専任媒介」の3種類があり、契約の有効期間は最長3か月です。違いや更新・解除の注意点は専任媒介契約の解説をご覧ください。
ステップ3:売り出し・内覧
売り出し価格を決め、広告や不動産ポータルサイトで買主を探します。購入希望者が現れたら内覧に対応します。専任媒介・専属専任媒介の場合は、不動産会社がレインズ(不動産流通機構の物件情報システム)へ登録し、売主へ活動状況を定期的に報告する義務があります。
ステップ4:売買契約
買主と条件がまとまったら、売買契約を結びます。契約前には、宅地建物取引士から買主へ重要事項説明が行われ、契約時には手付金の授受があります。契約書に署名・押印する前に、特約や引渡し時期を必ず確認しましょう。
ステップ5:決済・引渡し
契約から1〜2か月後を目安に、買主から残代金を受け取り、物件を引き渡します。同日に所有権移転登記を行い、住宅ローンが残っていれば抵当権を抹消します。固定資産税・都市計画税は引渡し日を基準に日割りで精算するのが一般的です。
ステップ6:確定申告
売却して利益が出た場合は、翌年に確定申告が必要です。損失が出た場合でも、一定の要件を満たせば、損益通算や繰越控除の特例を使える場合があります。
不動産の売却方法|仲介と買取の違い
不動産の売り方は、大きく「仲介」と「買取」の2つです。どちらが良いかは、優先したいことで変わります。
仲介で売る場合の特徴
仲介は、不動産会社が買主を探してくれる方法です。市場で買主を探すため、条件が合えば買取より高く売れる可能性があります。一方で、買主が見つかるまで時間がかかり、内覧対応も必要です。
買取で売る場合の特徴
買取は、不動産会社が直接買主となる方法です。買主を探す期間がないため、早く確実に現金化でき、内覧も不要です。価格は一般に仲介より低くなる傾向がありますが、築年数が古い家や、訳あり物件の売却に向いています。仕組みの詳細は戸建て買取とはで解説しています。
どちらを選ぶべきか判断する目安
| 項目 | 仲介 | 買取 |
|---|---|---|
| 売却価格 | 市場価格に近づけやすい | 仲介より低くなる傾向 |
| 売却までの期間 | 数か月かかることも | 短期間で完了しやすい |
| 内覧 | 必要 | 不要 |
| 仲介手数料 | 必要 | 原則不要(会社により異なる) |
| 向いている人 | 時間に余裕があり高く売りたい方 | 早く確実に売りたい方 |
売買にかかる費用の内訳
売却では、手元に残る金額(手取り)を把握しておくことが大切です。売却価格がそのまま入ってくるわけではなく、次のような費用がかかります。

仲介手数料の上限と速算式
仲介手数料は、法律で上限が定められています。売買価格が400万円を超える場合の上限は「売買価格×3%+6万円+消費税」です。たとえば売買価格が3,000万円なら、(3,000万円×3%+6万円)=96万円に消費税を加えた額が上限の目安です。なお、2024年7月の制度改正で、売買価格が800万円以下の物件については、一定の条件のもと上限が引き上げられています。
印紙税・登記費用・その他の費用
売買契約書には印紙税がかかります。不動産の売買契約書については、2027年3月末まで税額を軽減する措置があります(金額帯により異なります)。住宅ローンが残っている場合は、抵当権抹消登記の登録免許税(不動産1個につき1,000円)や司法書士報酬がかかります。そのほか、測量費、建物の解体費、引越し費用などが必要になることもあります。
売却にかかる税金|譲渡所得税と特別控除
売却して利益が出た場合、その利益(譲渡所得)に所得税・住民税・復興特別所得税がかかります。利益は、売却価格から「取得費」と「譲渡費用」を引いて計算します。計算式や税率の詳細は売却益とはで説明しています。
長期譲渡と短期譲渡の税率
所有期間が売却した年の1月1日時点で5年を超えると「長期譲渡所得」となり、税率は合計で約20.315%です。5年以下だと「短期譲渡所得」となり、税率は約39.63%と高くなります。
マイホームを売るときの3,000万円特別控除
居住用の家を売る場合、一定の要件を満たすと、譲渡所得から最大3,000万円を差し引ける特例があります。この特例を使うと、利益が3,000万円以内なら税額がゼロになることがあります。ただし、適用には要件があるため、事前に税務署や税理士へ確認してください。
相続した不動産・空き家の特例
相続した空き家を売る場合には、「被相続人居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除」という特例が使える場合があります。要件が細かく、適用期限もあるため、売却前に必ず最新の内容を確認しましょう。
売買契約で必ず確認したいポイント
手付金の意味と解除のルール
手付金は、契約が成立した証として買主から売主へ渡されるお金です。一般的には「解約手付」の性質を持ち、買主は手付金を放棄して、売主は手付金の倍額を返して、契約を解除できます。期限や条件は解約手付の解説で、売主が受け取る手付金の保全については手付金等の保全措置の解説をご覧ください。
契約不適合責任とは
引き渡した物件が、契約内容に適合していない場合に、売主が負う責任を契約不適合責任といいます。雨漏りやシロアリ被害など、知っている不具合は、契約前にきちんと買主へ伝えることが大切です。個人が売主の場合は、責任を負う期間を「引渡しから3か月」などと契約書に定めることが多くあります。
境界・測量・登記の確認
土地や戸建てを売る場合は、隣地との境界が明確かどうかが重要です。境界が不明確だと、測量が必要になり、費用と時間がかかることがあります。また、相続した不動産は、売却前に相続登記を済ませておく必要があります。相続登記は2024年4月から義務化されています。
売却前に準備したい書類と確認事項
スムーズに売るために、次の書類と情報を早めに集めておきましょう。
- 権利証(登記識別情報)と本人確認書類:所有者であることの確認に使います。
- 固定資産税の納税通知書:精算や評価額の確認に使います。
- 購入時の売買契約書・重要事項説明書:取得費の証明にもなります。
- 住宅ローンの残高が分かる書類:完済の段取りを確認します。
- 建築確認済証・設計図書・測量図:戸建てや土地を売る場合に必要です。
売買契約書に記載される主な内容
売買契約を締結するときに交わす契約書には、売買代金や支払い方法、引き渡しの時期、手付金の額、解除の条件などが定められます。契約書の内容は、重要事項説明書と合わせて確認し、不明な点は署名前に不動産会社へ質問しましょう。契約が成立すると、原則として一方的な変更はできません。
代金の支払いと決済のタイミング
売買代金は、手付金・中間金・残代金に分けて支払われるのが一般的です。残代金の決済は、買主の住宅ローンの実行日に合わせて行うことが多く、同じ日に登記の申請や鍵の引き渡しも行います。決済日までに、抵当権の抹消に必要な書類を、金融機関や司法書士と事前に準備しておくと安心です。
設備の状態と告知書で伝える内容
給湯器やエアコンなどの設備について、故障の有無や付いてくる設備の範囲を、設備表や物件状況報告書(告知書)に記載します。口頭で伝えただけでは、後からトラブルになることがあるため、必ず書面に残しましょう。
売却前の調査と準備でトラブルを防ぐ
売却をスムーズに進めるには、事前の調査と準備が欠かせません。トラブルの多くは、境界・越境・建物の不具合・近隣との関係など、事前に把握できたはずの事項が原因です。
エリアの相場と近隣の売却事例を調べる
売り出し価格を決める前に、同じエリアの取引価格や売り出し中の物件を調べておきましょう。国土交通省の「不動産情報ライブラリ」では、実際の取引価格を検索できます。相場を把握しておくと、査定額が妥当かどうかを判断しやすくなります。
賃貸中の物件・投資用物件を売る場合
賃貸中の物件を売却する場合は、入居者がいる状態で売る「オーナーチェンジ」か、退去後に売るかを選びます。投資用として売る場合は、家賃収入や利回りが価格に影響するため、賃貸借契約書や収支の資料を準備しておきましょう。
住宅ローンが残っている場合の進め方
住宅ローンが残っていても、売却は可能です。売却代金でローンを完済できれば、決済日に抵当権を抹消して引き渡します。売却代金がローン残高に届かない場合は、不足分を自己資金で補うか、住み替えローンなどを検討する必要があります。まずは金融機関でローン残高を確認し、不動産会社へ相談しましょう。
売買に強い不動産会社の選び方
売却の成否は、どの不動産会社に依頼するかで大きく変わります。次のポイントを確認しながら、複数社の無料査定を比べましょう。
- 査定額の根拠を説明してくれるか:近隣の売却事例や市場の動向をもとに、具体的に説明してくれる会社が信頼できます。
- 地域の情報に詳しいか:売却するエリアでの取引実績が多い会社は、買主の探し方にも強みがあります。
- 仲介と買取の両方を提案できるか:事情に合わせて選択肢を示してくれる会社は、売主の立場で考えてくれます。
- 連絡の頻度や対応の速さ:売却活動の報告をこまめにしてくれるかも、大切なポイントです。
売却と活用、どちらが向いているかの考え方
使っていない土地や空き家は、売却以外にも、賃貸や駐車場など活用する方法があります。維持管理の手間や固定資産税の負担、将来の使い道を踏まえて、売却と活用のどちらが合うかを整理しましょう。迷う場合は、早めに不動産会社へ相談すると、選択肢を比較できます。
売却で失敗しないための注意点
売却で後悔しやすいのは、査定額の高さだけで会社を選んでしまうケース、費用と税金を見落としたまま売却を進めてしまうケース、そして契約内容を十分に確認せず署名してしまうケースです。時期別の注意点は家を売るときの注意点にまとめています。
茨城県で不動産を売るならハウスドゥ茨城へ
ハウスドゥ茨城は、取手・守谷・つくば・水戸の4店舗で、不動産の売却・買取のご相談を承っています。売却を検討中の方も、まだ「売るかどうか迷っている」という段階の方も、まずはお気軽にご相談ください。仲介と買取の両方をご提案できますので、ご希望に合った売り方を一緒に考えます。
お電話:0120-565-072|無料の売却相談・査定フォームはこちら
よくある質問(FAQ)
Q. 不動産の売買とは何ですか?
A. 不動産の売買とは、土地や建物の所有権を、代金と引き換えに売主から買主へ移す取引のことです。売主側は「査定→媒介契約→売買契約→決済・引渡し」の順で進めます。
Q. 不動産を売るのに、どのくらいの期間がかかりますか?
A. 一般に、相談から引渡しまで3〜6か月程度が目安です。不動産会社に買い取ってもらう「買取」なら、買主を探す期間がないため、これより短く済むことがあります。
Q. 売買契約の手付金はいくらが相場ですか?
A. 売買代金の5〜10%程度とされることが多いですが、法律で一律に決まっているわけではなく、当事者間の合意で決まります。詳しくは解約手付の解説をご覧ください。
Q. 売却にかかる費用の中で、一番大きいものは何ですか?
A. 多くの場合は仲介手数料です。売買価格が400万円を超える場合の上限は「売買価格×3%+6万円+消費税」です。抵当権が残っている場合は、住宅ローンの完済も必要です。
Q. 家を売ると必ず税金がかかりますか?
A. 売却して利益(譲渡所得)が出た場合に課税されます。居住用の家なら、一定の要件を満たすと最大3,000万円の特別控除が使えるため、利益が出ても税額がゼロになるケースがあります。
Q. 仲介と買取はどちらを選べばよいですか?
A. 高く売りたい方、時間をかけられる方は仲介、早く確実に現金化したい方や、売却を知られたくない方、築年数が古い家は買取が向きます。迷う場合は、両方の査定を取って比較すると判断しやすくなります。
Q. 売却前に準備しておくべき書類は何ですか?
A. 権利証(登記識別情報)、本人確認書類、固定資産税の納税通知書、購入時の売買契約書などが基本です。戸建てや土地の場合は、測量図や建築確認済証も用意しておくと、手続きがスムーズです。
まとめ|不動産の売買は「全体像→費用と税金→契約」の順に
不動産の売買は、流れ・費用・税金・契約の4つを順番に押さえると、迷いにくくなります。まず流れと期間を把握し、次に手取りを左右する費用と税金を確認し、最後に契約書の中身(手付金・契約不適合責任)を理解しましょう。仲介と買取のどちらが合うかは、査定を比べると判断しやすくなります。
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