「家がボロボロになってきたけれど、直すお金がない」という悩みを抱えている方は少なくありません。屋根や外壁の傷み、水回りの老朽化など、気になる箇所は増えていくのに、まとまった修繕費用を用意するのは簡単ではありません。この記事では、直すお金がないときに考えられる選択肢と、放置した場合のリスク、売却という選択肢について整理します。
家がボロボロになる主な原因
メンテナンスの先送りが積み重なる
屋根の塗装や外壁の補修、水回りの交換などは、一度に大きな費用がかかるため、つい先送りにされがちです。小さな傷みを放置しているうちに雨漏りや構造材の劣化に発展し、気づいたときには修繕範囲が大きく広がっているケースが少なくありません。
空き家・高齢世帯で修繕が後回しになりやすい
住んでいる人が高齢になると、業者とのやり取りや工事の手配自体が負担になり、修繕が後回しになる傾向があります。また、相続などで空き家になった建物は、日常的に目が届かないため、傷みに気づくのが遅れがちです。
直すお金がないときに考えられる選択肢

1. 火災保険・地震保険で直せる部分がないか確認する
台風や大雪、雹(ひょう)などの自然災害で傷んだ箇所は、加入している火災保険の補償範囲に含まれていることがあります。経年劣化は対象外になるのが一般的ですが、思い当たる災害があった場合は、保険会社に確認してみる価値があります。
2. 自治体のリフォーム補助金・耐震改修補助を調べる
市区町村によっては、耐震改修やバリアフリー改修、空き家の活用を目的としたリフォーム補助金制度を設けている場合があります。制度の内容や対象要件は自治体ごとに異なるため、まずは物件のある市区町村の窓口やホームページで確認することをおすすめします。
3. リフォームローンを利用する
まとまった自己資金がなくても、金融機関のリフォームローンを利用すれば工事費用を分割して支払うことができます。ただし、住宅ローンに比べると金利が高めに設定されていることが多いため、複数の金融機関で条件を比較することが大切です。
4. 必要最低限の箇所だけ優先的に直す
すべてを一度に直そうとせず、雨漏りなど住まいの安全に直結する箇所から優先順位をつけて直すという考え方もあります。全面リフォームより費用を抑えながら、当面の生活に支障が出ない状態を保つことができます。
5. 売却して住み替える
直す費用と、直したあとも住み続けるメリットを天秤にかけたときに、今の段階で売却してしまうという判断も現実的な選択肢です。老朽化が進んだ家は、直してから売るよりも、現況のまま売却したほうが結果的に負担が少なく済むケースもあります。
そのまま放置するとどうなるか

「特定空家」に指定されるリスクと固定資産税
人が住まなくなった老朽家屋を放置していると、空家等対策特別措置法に基づく「特定空家等」に指定される可能性があります。指定されると、住宅用地に対する固定資産税の特例(更地に比べて税額が軽減される仕組み)が解除され、税負担が重くなることがあります。特定空家に指定される基準の詳細は空き家が特定空家になる4つの基準【2026年版】で解説しています。
倒壊・老朽化による近隣トラブル
老朽化が進んだ建物は、強風や積雪、地震などをきっかけに倒壊し、近隣に被害を及ぼすリスクも高まります。倒壊による損害賠償責任は所有者が問われる可能性があるため、放置は経済的なリスクだけでなく法的なリスクにもつながります。詳しくは空き家の倒壊リスク|所有者の責任と解決策【2026年】もご参照ください。
売却するという選択肢を考えるときのポイント
仲介より買取が向いているケースが多い
老朽化が進んだ家は、一般の買主が住宅ローンを利用しにくく、仲介では買い手が見つかりにくい傾向があります。買取業者であれば、現況のまま、リフォームをせずに売却できる可能性があります。
査定前に片付けは必要か
「ボロボロで恥ずかしいから片付けてから査定を依頼したい」と考える方もいますが、買取を前提とする場合は、片付けをしなくても現況のまま査定を依頼できることがほとんどです。まずは今の状態を正直に伝えたうえで相談することをおすすめします。
相続で受け継いだボロボロの家の場合
相続した実家が老朽化していて、直すお金も住む予定もない、というケースも多く見られます。まずは相続登記が済んでいるかを確認したうえで、活用するのか、売却するのかを早めに検討することが、固定資産税の負担や近隣トラブルを防ぐことにつながります。
修繕費用の目安と「直さない」という判断基準
家のどこが傷んでいるかによって、修繕にかかる費用は大きく変わります。屋根・外壁・シロアリ被害・雨漏りなど、建物の構造や防水に関わる工事は、価格が高額になりやすく、数十万円から100万円以上の費用が必要になることも珍しくありません。以下は、傷みの箇所ごとの特徴を整理した目安表です(実際の費用は建物の状態・業者の見積もりにより異なります)。
| 傷みの箇所 | よくある状態 | 費用が膨らみやすい理由 |
|---|---|---|
| 屋根・雨漏り | 瓦のずれ、天井のシミ | 足場の設置が必要で、下地まで傷んでいると工事範囲が広がる |
| 外壁 | ひび割れ、塗装の剥がれ | 面積が大きく、補修と塗装の両方が必要になる |
| 水回り設備 | 給湯器・浴室・キッチンの劣化 | 設備本体の交換費用に加え、配管工事が発生する |
| 基礎・土台・シロアリ | 床の沈み、蟻道の発見 | 構造に関わるため、部分補修で済まないことがある |
修繕費用の合計額が、修繕後に見込める家の価値を上回りそうな場合は、「直さずに現況のまま手放す」という判断も合理的です。修繕に使ったお金が、そのまま売却価格に上乗せされるとは限らないためです。
築年数と老朽化の特徴|築30年以上の家で起きやすいこと
築30年を超えると、屋根材・外壁・給排水管・給湯設備などが一斉に寿命を迎えやすくなります。一つひとつの傷みは小さく見えても、修繕が重なると総額が大きくなり、「どこから直せばよいか分からない」状態に陥りがちです。また、築年数が古い家は、建築時期によって耐震基準が異なる点にも注意が必要です。
暮らしながら少しずつ傷んでいく家の特徴
住みながら老朽化が進む家には、雨どいの外れ、床のきしみ、カビや結露の増加、建具の閉まりにくさといった共通点があります。こうした小さなサインの段階で専門家に状態を見てもらうと、修繕するか、売却するかの判断材料が早めにそろいます。
ローンの返済が残っている家はどうなる?
住宅ローンの返済が残っていても、家を売却すること自体は可能です。ただし、売却の際は、売買代金などでローンを完済して抵当権を抹消する必要があります。売却価格がローン残高を下回る場合は、不足分を自己資金などで補う必要があるため、契約前に残債の額を金融機関で確認しておきましょう。
リフォームローンを新たに組んで修繕する場合は、毎月の返済負担が増える点も考慮が必要です。収入や暮らしの見通しと照らし合わせたうえで、無理のない範囲かどうかを慎重に検討してください。詳しい手続きは「ローン返済中の家を売却する流れ(抵当権抹消)」でも解説しています。
修繕して売る方法と、現況のまま買取してもらう方法の違い
直すお金がない家を売る方法は、大きく分けて「修繕して仲介で売り出す」方法と「現況のまま不動産会社に買い取ってもらう」方法の2つです。売れ行きや価格、手間の違いを比較しておきましょう。
| 比較項目 | 修繕して仲介で売る | 現況のまま買取 |
|---|---|---|
| 事前の費用 | 修繕費用が先に必要 | 原則、修繕不要 |
| 売却価格 | 市場で高く売れる可能性がある | 仲介より低くなる傾向がある |
| 売却までの期間 | 買主が見つかるまで時間がかかる | 条件が合えば比較的早い |
| 契約後のリスク | 契約不適合責任を負う場合がある | 責任を免責とする契約が行われることが多い |
修繕のための資金を用意できないなら、現況のまま買い取ってもらう方法が現実的な対処法になります。古い家でも、立地や土地の価値によっては買取が成立するケースがあります。

解体して更地にする方法とその注意点
老朽化が激しい場合、建物を解体して土地として売却する方法もあります。ただし、解体費用は建物の構造や広さ、立地条件によって異なり、家を解体するには数百万円規模の資金が必要になることもあります。また、更地にすると固定資産税の住宅用地の特例が適用されなくなり、税額が上がる可能性がある点にも注意が必要です。
お金がない状況で解体費用を先に負担するのは負担が大きいため、解体前に「現況のまま買取してもらえるか」を確認するのがおすすめです。解体の費用や進め方は「残置物撤去の費用相場と譲渡時の費用」もあわせてご覧ください。
買取業者の紹介を受けるときの選び方と注意点
インターネットの一括サイトなどで業者の紹介を受ける場合は、1社だけの提示額で決めず、複数の査定結果や条件を比べることが大切です。比較する際は、次の点を確認しましょう。
- 査定額の根拠を説明してもらえるか
- 売買契約の条件(契約不適合責任の扱い、引渡し時期)が明確か
- 片付けや残置物の取り扱いについて事前に確認できるか
- 地域での取引実績があり、物件の状況を正直に相談できるか
無理な勧誘をされた場合は、その場で契約せず、持ち帰って検討する姿勢も大切です。
現況のまま買取してもらう5ステップ
買取を行う際の基本的な流れは次のとおりです。物件の状態や条件によって手順は前後するため、詳細は相談時に確認してください。

- 相談・無料査定のお申し込み
- 物件の現地確認(傷みの状態・境界・残置物の確認)
- 買取価格のご提示と条件のすり合わせ
- 売買契約の締結
- お引渡しと代金のお受け取り
ローンの残債がある場合や、相続した家で名義変更が済んでいない場合は、早めに伝えておくとその後の手続きがスムーズに進みます。以上のように、直すお金がなくても家を手放す道筋はあります。まずは状態を正直に相談するところから始めてみてください。
茨城県内でこの悩みを相談したい方へ
ハウスドゥ茨城グループは、取手戸頭・守谷・つくば研究学園都市・水戸の県内4店舗体制で、老朽化した空き家・訳あり物件の買取実績があります。「直すお金がない」「片付けもできていない」という状態からでも、まずは無料査定・無料相談からお気軽にお問い合わせください。
よくある質問(FAQ)
Q1. 修繕費用がなくても売却できますか?
可能です。買取であれば、現況のままリフォームをせずに売却できるケースが多くあります。
Q2. 火災保険はどんな傷みでも使えますか?
台風・大雪・雹などの自然災害による損傷は補償対象になることがありますが、経年劣化は対象外となるのが一般的です。保険会社に個別に確認することをおすすめします。
Q3. リフォーム補助金はどこで調べればいいですか?
物件のある市区町村の建築・住宅関連の窓口やホームページで確認できます。制度の有無や内容は自治体によって異なります。
Q4. 特定空家に指定されるとどうなりますか?
固定資産税の住宅用地特例が解除され、税負担が増える可能性があります。指定を避けるためにも、早めの対応が大切です。
Q5. 片付けをしないと査定してもらえませんか?
買取を前提とする場合は、片付けをしなくても現況のまま査定を依頼できることがほとんどです。
Q6. 相続した家が老朽化している場合、まず何をすればいいですか?
まずは相続登記が済んでいるかを確認しましょう。そのうえで、活用するか売却するかを早めに検討することをおすすめします。
Q7. ローンが残っている家でも売却できますか?
売却は可能です。ただし、売却代金などでローンを完済して抵当権を抹消する必要があります。売却価格が残債を下回る場合は不足分を用意する必要があるため、まず金融機関で残高を確認しましょう。
Q8. 古い家は現況のままでも買取してもらえますか?
築年数が古く修繕がされていない家でも、立地や土地の価値によっては現況のまま買取できるケースがあります。条件は物件ごとに異なるため、無料査定でご相談ください。
Q9. 解体してから売ったほうが高く売れますか?
必ずしもそうとは限りません。解体には費用がかかり、更地にすると固定資産税の住宅用地特例が外れる場合もあります。解体前に現況での買取が可能かを確認することをおすすめします。
まとめ
家がボロボロで直すお金がないという状況は、保険の活用、補助金の確認、リフォームローン、部分的な修繕、そして売却まで、複数の選択肢を比較することで解決の糸口が見えてきます。放置すると固定資産税の負担増や近隣トラブルにつながるリスクもあるため、早めに状況を整理し、自分に合った方法を検討することが大切です。
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