茨城県の共同住宅(マンション)は32万7,700戸|住宅全体の27.6%で過去最高
総務省「令和5年住宅・土地統計調査」(2023年10月1日時点)の茨城県結果によると、県内の共同住宅(アパート・マンションを含む集合住宅の総称)は32万7,700戸で、住宅全体(139万900戸)に占める割合は27.6%でした。この割合は過去の調査で最も高い水準です。
2018年(令和5年調査の一つ前)と比べると、共同住宅は17.6%増加した一方、一戸建は2.1%の増加、長屋建は21.6%の減少にとどまっており、住宅ストック全体の中で共同住宅の存在感が相対的に強まっていることが分かります。また、1993年から2023年までの30年間でみると、県内の共同住宅数は約2.1倍に増加しました。
ただし、全国の共同住宅比率44.9%と比べると、茨城県の27.6%は依然として低い水準です。これは持ち家一戸建てを中心とした住宅取得が茨城県では今も主流であることを裏付けています。
茨城県の住宅の建て方別構成比(2023年)
- 一戸建:83万2,100戸(70.1%)
- 共同住宅:32万7,700戸(27.6%)
- 長屋建・その他:合計約2.6万戸(2.3%)

「マンション」と「アパート」の統計上の違い
本記事で扱う総務省統計の「共同住宅」は、一棟の建物内に複数の独立した住戸がある建物を指し、分譲マンション・賃貸マンション・賃貸アパートのすべてを含みます。統計上、分譲か賃貸か、鉄筋コンクリート造か木造かを厳密に区分した市町村別の公表データは限られているため、本記事では「共同住宅」全体の傾向を基に、区分所有建物である分譲マンションに関わる実務ポイントを合わせて解説します。
不動産の売買実務では、共同住宅のうち区分所有法(建物の区分所有等に関する法律)の適用を受けるものが一般に「マンション」と呼ばれ、土地の持分と建物専有部分がセットで登記される点が戸建てと大きく異なります。
共同住宅の階数別分布|茨城県は低層〜中層が主流
令和5年住宅・土地統計調査では、共同住宅を建物全体の階数別に集計しています。茨城県内の共同住宅の内訳は次のとおりです。
- 1〜2階建:18万1,100戸(55.3%)
- 3〜5階建:10万700戸(30.7%)
- 6〜10階建:2万5,600戸(7.8%)
- 11〜14階建:1万2,900戸(3.9%)
- 15階建以上:7,200戸(2.2%)
2018年の前回調査と比較すると、2階建以下の共同住宅の割合が増加した一方、3階建以上の共同住宅の割合は減少しています。つまり茨城県では、都市部でみられるような高層タワーマンションよりも、アパートタイプの低層共同住宅が主流であり、11階建以上の「高層マンション」に該当する物件は全体のわずか6.1%にとどまります。

県内で分譲マンションが集積するエリアの傾向
市町村別の共同住宅戸数は今回の県公表資料では詳細が示されていませんが、県内の地価公示・人口動態の傾向(本サイトの関連記事で解説)から、水戸市中心部・つくば市研究学園エリア・土浦市・守谷市など、鉄道駅周辺や再開発が進むエリアに分譲マンションが集積する傾向があります。エリアごとの詳しい相場は、下記の関連記事もあわせてご覧ください。
共同住宅の空き家は8万9,900戸|空き家の45.8%を占める
同調査によると、茨城県内の空き家総数19万6,200戸のうち、共同住宅の空き家は8万9,900戸で、空き家全体の45.8%を占めています(一戸建の空き家は9万8,800戸・50.4%)。
共同住宅の空き家の内訳を種類別にみると、「賃貸用の空き家」が7万6,500戸で共同住宅の空き家全体の85.1%を占め、大半は入居者を募集中の賃貸アパート・マンションです。一方、「賃貸・売却用及び二次的住宅を除く空き家」(相続などで放置されたまま活用されていない空き家)は1万1,300戸(12.6%)で、一戸建に比べると比率は低いものの、区分所有建物ならではの特有の問題を抱えるケースがあります。
マンションの空き家・相続で注意すべき点
戸建てとは異なり、分譲マンションの区分所有権を相続した場合、専有部分だけでなく敷地利用権(土地の共有持分)や管理組合の構成員としての地位も同時に引き継ぐことになります。相続人が居住も賃貸もせず放置すると、次のような負担が発生し続けます。
- 管理費・修繕積立金は所有者不在でも毎月発生し続ける
- 滞納が続くと管理組合から督促・法的措置の対象になり得る
- 大規模修繕工事の一時金が発生する場合、負担を求められる
- 区分所有法上、管理組合の総会決議への出席・議決権行使が必要になる場面がある
相続したマンションの活用予定がない場合は、早期に売却や賃貸などの方針を決めることが、管理費等の無駄な負担を避けるうえで重要です。相続不動産の手続き全般は、下記の関連記事で詳しく解説しています。
マンションの1住宅当たり延べ面積は47.39平方メートル|一戸建との差
令和5年住宅・土地統計調査では、専用住宅(居住専用に建築された住宅)について建て方別の規模データも公表されています。茨城県における共同住宅の1住宅当たり延べ面積の推移は次のとおりです。
- 1993年:44.29平方メートル
- 2008年:45.28平方メートル
- 2018年:48.27平方メートル
- 2023年:47.39平方メートル(2018年から減少)
一戸建の1住宅当たり延べ面積が2023年時点で126.74平方メートルであるのに対し、共同住宅は47.39平方メートルと、戸建ての3分の1程度の規模です。共同住宅は1998年から2018年にかけて延べ面積が拡大傾向にありましたが、2023年は前回調査から減少に転じました。単身世帯・DINKs世帯向けのコンパクトなマンション・アパート供給が増えている可能性がうかがえます。
マンションの所有関係|持ち家住宅率は69.4%(住宅全体)
住宅全体(共同住宅を含む)の所有関係別内訳をみると、茨城県の持ち家は82万3,500戸で、持ち家住宅率は69.4%でした。2018年と比べて1.3ポイント低下していますが、1993年から2023年までの30年間では70%前後でほぼ横ばいの水準が続いています。
持ち家率が高い茨城県の住宅市場において、分譲マンションは戸建てに次ぐ「取得型」の選択肢として一定の需要があります。特に高齢者のいる世帯では持ち家率が89.9%(借家は9.9%)と高く、住み替え先としてバリアフリー性能や管理の手間が少ない分譲マンションを選ぶ世帯も存在します。
マンション売却で知っておきたい茨城県特有の事情
1. 供給戸数が少ないため「相場」が見えにくい
共同住宅比率が27.6%と全国平均(44.9%)より低い茨城県では、同じマンション内・同じエリア内での取引事例数が首都圏に比べて少なく、適正な売却価格の把握が難しい傾向があります。近隣の類似物件の成約事例だけでなく、築年数・階数・管理状態を踏まえた個別査定が重要になります。
2. 管理組合の運営状況が売却価格に影響する
修繕積立金の積立状況、大規模修繕の実施履歴、管理組合の滞納状況などは、買主の住宅ローン審査や購入判断に影響します。売却を検討する際は、管理会社や管理組合に重要事項調査報告書の発行を依頼し、事前に状況を確認しておくとスムーズです。
3. 旧耐震基準のマンションは売却方法の選択肢が変わることがある
1981年(昭和56年)5月31日以前に建築確認を受けた「旧耐震基準」の共同住宅は、住宅ローン控除や一部の税制優遇の適用条件、金融機関の融資審査に影響することがあります。建築時期が古い分譲マンションの売却を検討する際は、耐震診断の有無や適用可能な特例を事前に確認することが大切です。
住まい・不動産への接点|茨城県でマンション・住宅の売却を検討する方へ
ハウスドゥでは、茨城県内4店舗(つくば市・水戸市・取手市戸頭・守谷市)で分譲マンション・戸建て・土地の売却相談を承っています。共同住宅比率が低い茨城県だからこそ、地域ごとの取引実績に基づいた査定が重要です。無料査定は下記よりお申し込みいただけます。
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よくある質問
Q1. 茨城県にタワーマンションはありますか?
総務省の令和5年住宅・土地統計調査によると、茨城県内の共同住宅のうち11階建以上は全体の6.1%(うち15階建以上は2.2%)にとどまります。都市部のような超高層タワーマンションは少なく、1〜5階建の低中層が全体の86.0%を占めています。
Q2. 茨城県の共同住宅比率は全国と比べて高いですか、低いですか?
茨城県の共同住宅比率は27.6%で、全国平均の44.9%を大きく下回ります。持ち家一戸建てを中心とした住宅取得が今も主流であることを示しています。
Q3. 相続したマンションを放置するとどうなりますか?
専有部分だけでなく敷地利用権や管理組合の構成員としての地位も引き継ぐため、居住・賃貸のいずれもしない場合でも管理費・修繕積立金の負担が発生し続けます。滞納が続くと管理組合から法的措置を取られる可能性もあるため、早期に売却や活用方針を決めることが推奨されます。
Q4. 茨城県のマンションの平均的な広さはどのくらいですか?
令和5年住宅・土地統計調査(専用住宅)によると、茨城県の共同住宅の1住宅当たり延べ面積は47.39平方メートルで、一戸建(126.74平方メートル)の3分の1程度の規模です。2018年の48.27平方メートルからは微減しています。
Q5. 旧耐震基準のマンションは売却しにくいですか?
1981年5月31日以前に建築確認を受けた旧耐震基準の物件は、住宅ローン控除の適用条件や金融機関の融資審査に影響する場合があります。売却しにくいわけではありませんが、耐震診断の有無や利用できる税制特例を事前に確認しておくことをおすすめします。
Q6. マンションの空き家は茨城県にどのくらいありますか?
令和5年住宅・土地統計調査によると、茨城県内の共同住宅の空き家は8万9,900戸で、空き家総数19万6,200戸の45.8%を占めます。そのうち85.1%(7万6,500戸)は賃貸募集中の空き家で、放置されたままの空き家(賃貸・売却用及び二次的住宅を除く空き家)は1万1,300戸です。
Q7. マンションの売却査定はどこに依頼すればよいですか?
ハウスドゥでは茨城県内4店舗(つくば市・水戸市・取手市戸頭・守谷市)で分譲マンションの無料査定を承っています。管理組合の運営状況や修繕積立金の状況も踏まえた査定が可能です。お気軽にお問い合わせください。
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