「家の売却について県に確認したいことがあるけれど、どこに電話すればいいのか分からない」——不動産の相続・売却・建築確認・開発許可といった場面で、こうした戸惑いを感じたことはないでしょうか。茨城県庁は総務部・土木部・農林水産部など多くの部局に分かれており、不動産に関わる窓口も業務ごとに細かく分かれています。本記事では、茨城県庁の組織のうち不動産に関わる窓口を一次情報に基づいて整理し、どんな相談をどこにすればよいかをまとめます。
茨城県庁の組織全体像|不動産に関わるのは主に「土木部」
茨城県庁は本庁組織として総務部・政策企画部・県民生活環境部・防災危機管理部・保健医療部・福祉部・営業戦略部・立地推進部・産業戦略部・農林水産部・土木部・会計事務局・企業局・病院局のほか、行政委員会や教育委員会などで構成されています(2023年4月1日時点の組織案内による)。このうち不動産の売却・相続・開発・建築に直接関わる業務の大半を担っているのが「土木部」です。
土木部は道路・河川・港湾といった社会インフラの整備に加え、都市計画の策定、建築確認・開発許可、公営住宅の管理などを所管しており、不動産オーナーが県に問い合わせをする場面のほとんどは土木部内のいずれかの課にたどり着きます。
土木部の中で不動産に関わる5つの課
土木部本庁には複数の課がありますが、不動産に直接関わるのは主に次の5課です。
①都市局都市計画課
都市計画区域の指定、市街化区域・市街化調整区域の線引き、都市計画図の閲覧などを担当します。
②都市局都市整備課
土地区画整理事業など、まちづくり関連の事業を担当します。
③都市局下水道課
公共下水道の整備・流域下水道に関する業務を担当します。
④都市局建築指導課
建築確認・開発許可・宅地建物取引業の免許や監督処分など、不動産取引に最も密接な業務を担当します(詳細は次章)。
⑤都市局住宅課
県営住宅の管理、住宅施策、空き家対策、住宅リフォーム相談などを担当します。
都市局建築指導課の5グループ|担当業務と直通電話番号
不動産会社にとって最も接点が多いのが建築指導課です。同課は5つのグループに分かれており、それぞれ担当業務と直通電話番号が異なります(茨城県公式サイトより)。
監察・免許グループ(電話029-301-4722)
宅地建物取引業法の施行、建築士法の施行、違反建築物への対応を担当します。宅建業者の免許申請・更新、行政処分の公表などはこの窓口が担当します。
企画グループ(電話029-301-4716)
建築物の耐震改修促進法、応急危険度判定制度、指定確認検査機関に関することを担当します。
調整グループ(電話029-301-4716)
国の交付金事業、建築動態統計調査、予算の執行・決算を担当します。
建築グループ(電話029-301-4727)
建築基準法の施行、バリアフリー法、省エネ法、茨城県景観形成条例、優良住宅の認定などを担当します。
宅地グループ(電話029-301-4732)
都市計画法に基づく開発行為等の規制、優良宅地の認定を担当します。「開発許可等に関する問い合わせ・申請先」の代表窓口です。
建築指導課の所在地は〒310-8555 水戸市笠原町978番6(茨城県庁内)、共通FAXは029-301-4739です。
建築確認・開発許可の窓口は「どの市町村か」で変わる
ここが茨城県で不動産に関わる際に見落としやすいポイントです。建築確認や開発許可の窓口は、県庁の建築指導課がすべて担当しているわけではありません。水戸市・日立市・土浦市・古河市・高萩市・北茨城市・取手市・つくば市・ひたちなか市の9市は「特定行政庁」として独自の建築主事を持ち、建築確認事務を市が直接行っています(茨城県公式サイト「建築確認事務に関する問合せ・申請先」より)。これらの市では手数料も各市が独自に定めており、県の手数料条例(2025年4月1日改正)は適用されません。
4店舗エリアの窓口はここが違う
ハウスドゥ4店舗の担当エリアで見ると、つくば市と取手市は特定行政庁として市が独自に建築確認・開発許可を扱う一方、守谷市と水戸市(水戸市は特定行政庁)は扱いが異なります。具体的には次のとおりです。
- つくば市:開発指導課(電話029-883-1111代表)、盛土規制法は環境衛生課が担当
- 取手市:建築指導課(電話0297-74-2141)
- 守谷市:都市政策課が窓口(都市の低炭素化の促進に関する法律の対象市としても県資料に明記)
- 水戸市:特定行政庁として独自に建築確認事務を実施
つくば市・取手市以外の非特定行政庁エリア(守谷市を含む多くの市町村)では、県の「県央建築指導室」および4つの県民センター建築指導課(県北・鹿行・県南・県西)が窓口になります。守谷市は県南県民センター建築指導課の管内です。

県央建築指導室と4つの県民センター建築指導課
県央建築指導室(電話029-301-4784)は水戸市・ひたちなか市など県央地域の建築確認・開発許可を担当します。これ以外の地域は、県北県民センター建築指導課・鹿行県民センター建築指導課・県南県民センター建築指導課・県西県民センター建築指導課がそれぞれの管内市町村を担当する体制です。同じ「茨城県」でも住んでいる市町村によって窓口が変わる点は、相談前に必ず確認しておきたいところです。
都市計画課|市街化区域・地価公示・都市計画図の窓口
都市計画課は業務ごとに直通番号が分かれています(茨城県公式サイトより)。
- 都市行政(行政不服・都市景観・屋外広告物・公拡法など):電話029-301-4579
- 市街地計画(都市計画区域マスタープラン・都市計画データ):電話029-301-4592/029-301-4588
市街化区域か市街化調整区域かによって建てられる建物や売却時の説明義務が変わるため、境界が微妙な土地を売却・購入する際はこの窓口、もしくは各市町村の都市計画担当課に確認するのが確実です。
都市局住宅課|空き家・リフォーム相談の窓口
住宅課は「民間住宅・住宅指導グループ」が空き家対策・住宅リフォーム相談・住宅確保要配慮者居住支援法人の指定などを担当しています(電話029-301-4759)。空き家の活用や耐震リフォームの補助制度について県に確認したい場合は、この窓口が対応します。県営住宅そのものの管理に関する問い合わせは代表番号(029-301-4755)が窓口です。
宅建業者の免許・行政処分の調べ方
不動産会社を名乗る相手が本当に免許を持っているか、過去に行政処分を受けていないかを確認したい場合も、建築指導課監察・免許グループ(029-301-4722)が窓口です。国土交通省の「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」でも免許番号から検索でき、茨城県公式サイトでは令和6〜7年の監督処分実例も公表されています。より詳しい調べ方は、当サイトの別記事「茨城県の宅建業者の調べ方」でも解説しています。
県庁以外に確認すべき窓口もある
ここまで県庁の組織を中心に解説しましたが、実務では市町村役場・法務局・国税局など県庁以外の窓口も関わってきます。
相続登記・不動産登記は法務局
相続登記の申請義務化(2024年4月1日施行)に伴う手続きは、水戸地方法務局とその支局・出張所が窓口です。詳しくは当サイトの別記事「茨城県の相続登記義務化と法務局窓口」で管轄区域を一覧化しています。
固定資産税・都市計画税は市町村の税務課
固定資産税・都市計画税は県ではなく市町村が課税する地方税のため、税率や納付方法は各市町村の税務課が窓口です。
相談内容別|窓口の早見表
ここまでの内容を目的別に整理すると、次のようになります。
建築確認をしたい
特定行政庁(水戸市・日立市・土浦市・古河市・高萩市・北茨城市・取手市・つくば市・ひたちなか市)は各市役所へ。それ以外は県央建築指導室(029-301-4784)または管轄の県民センター建築指導課へ。
開発許可を取りたい
建築指導課宅地グループ(029-301-4732)が県全体の代表窓口ですが、つくば市は開発指導課(029-883-1111)、取手市は建築指導課(0297-74-2141)など市町村ごとの窓口も併せて確認します。
宅建業者の免許・処分歴を確認したい
建築指導課監察・免許グループ(029-301-4722)、または国土交通省の検索システムを利用します。
空き家・住宅リフォームの相談をしたい
都市局住宅課の民間住宅・住宅指導グループ(029-301-4759)が窓口ですが、空き家バンクなど市町村独自の制度は物件所在地の市町村に確認します。
市街化区域かどうかを調べたい
都市計画課市街地計画(029-301-4592)、または各市町村の都市計画担当課で都市計画図を閲覧します。

本庁と出先機関の違いを理解しておく
茨城県庁の組織は「本庁(水戸市笠原町の県庁舎)」と「出先機関(土木事務所・県民センターなど)」に分かれています。土木部だけでも水戸土木事務所・常陸大宮土木事務所・潮来土木事務所・土浦土木事務所(つくば支所を含む)・筑西土木事務所など県内各地に出先機関があり、道路や河川の実務はこれら出先機関が担うことが多くなっています。一方、建築確認・開発許可・宅建業免許といった不動産取引に直結する業務は、本庁の建築指導課、または県央建築指導室・4つの県民センター建築指導課が担当する体制です。「土木事務所」と「県民センター」は名称が似ていますが担当業務が異なるため、問い合わせの際は目的に応じて使い分ける必要があります。
電話がつながらないときの対処法
県庁への問い合わせが集中する時期(年度替わりの4月、税の申告時期など)は電話がつながりにくいことがあります。その場合は、各課のページに掲載されているFAX番号宛てに問い合わせ内容を送付する、または茨城県公式サイトの「お問い合わせ」フォームを利用する方法もあります。急ぎでない相談であれば、担当課の公式ページに掲載されているお知らせ欄も確認しておくと、既に同じ疑問への回答が案内として出ている場合があります。
よくある質問
Q1. 茨城県庁の代表電話番号は何番ですか?
茨城県庁の代表電話番号は029-301-1111です。所在地は〒310-8555 水戸市笠原町978番6です。個別の相談内容が決まっている場合は、本記事で紹介した各課の直通番号にかけたほうが早く担当者につながります。
Q2. 建築確認は必ず県庁に問い合わせればよいのですか?
いいえ。水戸市・日立市・土浦市・古河市・高萩市・北茨城市・取手市・つくば市・ひたちなか市の9市は特定行政庁として市が独自に建築確認を行っているため、これらの市では市役所の建築担当課が窓口になります。それ以外の市町村は県央建築指導室または4つの県民センター建築指導課が窓口です。
Q3. 宅建業者が本当に免許を持っているか確認する方法は?
国土交通省「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」で免許番号から検索できるほか、茨城県土木部都市局建築指導課監察・免許グループ(電話029-301-4722)に電話で確認する方法もあります。
Q4. 空き家の活用について県に相談できますか?
はい。茨城県土木部都市局住宅課の民間住宅・住宅指導グループ(電話029-301-4759)が空き家活用や住宅リフォームの相談窓口です。ただし空き家バンクなど個別の登録制度は各市町村が運営していることが多いため、まずは物件所在地の市町村窓口に確認するのが近道です。
Q5. 都市計画図はどこで閲覧できますか?
茨城県土木部都市局都市計画課(市街地計画担当・電話029-301-4592)のほか、各市町村の都市計画担当課でも閲覧できます。県のウェブサイトでも都市計画データの一部が公開されています。
Q6. 開発許可の申請窓口が分からないときはどうすればよいですか?
まず物件所在地の市町村役場(都市計画課・建築指導課など名称は市町村により異なる)に確認するのが確実です。特定行政庁でない市町村の場合は、県央建築指導室(029-301-4784)または管轄の県民センター建築指導課が窓口になります。
4店舗エリアでお困りの際はハウスドゥへご相談ください
不動産の売却・相続・買取をご検討の際、県庁や市町村のどの窓口に相談すればよいか分からないという声もよくいただきます。ハウスドゥは茨城県内4店舗(つくば・水戸・取手戸頭・守谷)で地域密着の不動産売却・買取を行っており、行政窓口への確認が必要な場面でも実務経験を踏まえてサポートいたします。古田敦也さんのイメージキャラクターでもおなじみのハウスドゥブランドで、安心してご相談いただけます。
ハウスドゥ 家・不動産買取専門店 筑波研究学園都市(つくば市)
ハウスドゥ 家・不動産買取専門店 県庁水戸(水戸市)
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まとめ
茨城県庁で不動産に関わる窓口は、土木部都市局の建築指導課(5グループ)・都市計画課・住宅課が中心です。ただし建築確認・開発許可は市町村によって窓口が異なり、特定行政庁の9市とそれ以外の市町村(県央建築指導室・県民センター管内)で担当が分かれる点が最大のポイントです。相談前に「どの市町村の物件か」「何を確認したいか」を整理しておくと、目的の窓口にスムーズにたどり着けます。
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