結論:合意解約書とは、売買契約などを当事者双方の合意で白紙に戻すときに交わす書面です。「どの契約を」「いつ付けで」「お金をどう返すか」「違約金や費用はどうするか」を書き、双方が署名押印して保管します。決まった書式はありませんが、記載漏れがあると後で揉める原因になります。この記事では、ハウスドゥ茨城(取手戸頭・守谷・つくば研究学園都市・県庁水戸の4店舗)が、合意解約書の意味、手付解除との違い、書き方と記載事項、手付金や仲介手数料の扱い、印紙税や税金の注意点までを、はじめての方にもわかりやすく解説します。

目次
  1. 合意解約書とは?契約解除合意書・合意解除契約書との違い
    1. 合意解約とは「話し合いで契約をなかったことにする」こと
    2. 不動産売買で合意解約書が使われる場面
    3. 売買以外の合意解約書もある
  2. 合意解約と他の解除方法の違い|手付解除・債務不履行・ローン特約
    1. 契約を終わらせる4つの方法を整理
    2. 手付解除との違い
    3. 債務不履行解除・ローン特約解除との違い
    4. どの方法を選ぶかの考え方
  3. 合意解約書の書き方|必ず入れたい記載事項
    1. 記載事項の基本チェックリスト
    2. 合意解約書の文例(イメージ)
    3. よくある書き漏れ
  4. 合意解約書を作成する流れ|5つのステップ
    1. 申し出から署名押印までの順番
    2. まずは仲介会社へ早めに連絡する
    3. 条件はお金の話から整理する
  5. 手付金・仲介手数料・諸費用はどうなる?
    1. 手付金の返還は合意で決める
    2. 違約金・損害賠償は請求するかしないかを明記
    3. 仲介手数料の扱い
    4. 測量費・登記費用などの諸費用
  6. 印紙税と税金で注意したいこと
    1. 合意解約書に印紙は必要?
    2. 譲渡所得や登記が関わる場合の注意
  7. 合意解約のトラブルを避けるためのポイント
    1. 口約束にせず、必ず書面で残す
    2. 契約不適合責任が原因のときは別の整理が必要
    3. 相手が合意しないとき
    4. 解約後の物件の売り出し直し
  8. 賃貸借・使用貸借の合意解約書の場合
    1. 賃貸借契約の合意解約書は期間と明け渡しがポイント
    2. 記載事項の一覧と「甲・乙」の呼び方
    3. 民法の条文を知っておくと安心
  9. よくある質問(FAQ)
    1. 合意解約書とは何ですか?
    2. 合意解約書に決まった書式はありますか?
    3. 合意解約をするとき、手付金は返してもらえますか?
    4. 合意解約書に印紙は必要ですか?
    5. 合意解約した場合、仲介手数料はどうなりますか?
    6. 引渡しや登記のあとでも合意解約はできますか?
    7. 賃貸借契約の合意解約書も同じように作れますか?
    8. 一方が合意解約に応じてくれないときはどうなりますか?
  10. 茨城県の不動産売却はハウスドゥ茨城へ
    1. 契約の見直し・解約のご相談もお気軽に

合意解約書とは?契約解除合意書・合意解除契約書との違い

合意解約とは「話し合いで契約をなかったことにする」こと

合意解約(合意解除)とは、すでに結んだ契約を、当事者の話し合いで終わらせることをいいます。一方的に解除する手付解除や債務不履行解除と違い、相手方が同意してはじめて成立するのが特徴です。その合意内容を書面にしたものが合意解約書で、契約解除合意書、合意解除契約書、解約合意書といった名前で呼ばれることもあります。名前が違っても、役割はどれも同じです。

不動産売買で合意解約書が使われる場面

不動産売買では、買主の住宅ローン審査が思うように進まなかった場合、転勤や家族の事情で売却や購入を続けられなくなった場合、相続人の同意が得られなかった場合、手付解除の期限が過ぎたあとに事情が変わった場合などに、合意解約が検討されます。契約の途中で「やはり取りやめたい」となったとき、双方が納得して円満に終わらせるための手段です。

売買以外の合意解約書もある

合意解約書は、売買だけでなく、賃貸借契約、媒介契約、請負契約などでも使われます。たとえば賃貸の場合は、貸主と借主が合意して契約を終了する合意書面になります。この記事では、不動産の売却を考える方に向けて、売買契約の合意解約を中心に説明します。

合意解約と他の解除方法の違い|手付解除・債務不履行・ローン特約

契約を終わらせる4つの方法を整理

契約を終わらせる方法は、合意解約のほかにもあります。下の図のように、「きっかけ」と「ルール」がそれぞれ違うため、まず自分のケースに合う方法がないかを確認することが大切です。

合意解約と手付解除・債務不履行解除・ローン特約解除の違い|ハウスドゥ茨城

手付解除との違い

手付解除は、相手方が契約の履行に着手するまでの間であれば、買主は手付を放棄し、売主は手付の倍額を支払うことで、一方的に契約を解除できる仕組みです。期限や考え方は解約手付とは?手付解除の期限・放棄と倍返し・返還をわかりやすく解説で詳しく説明しています。一方、合意解約は相手の同意が必要な代わりに、手付の返還額や違約金の有無も含めて、自由に条件を決められます。

債務不履行解除・ローン特約解除との違い

債務不履行解除は、相手が契約どおりに義務を果たさないときに、期限を定めて催告したうえで解除する方法で、損害賠償の問題が生じることもあります。ローン特約解除は、買主が融資を受けられなかった場合に、契約書で定めた期限内に申し出て白紙に戻す方法で、手付金は返還される取り決めが一般的です。違約金との関係は不動産売買契約の違約金とは?相場・手付解除との違い・払わずに済む方法も参考になります。

どの方法を選ぶかの考え方

まずは契約書を読み返し、ローン特約や手付解除など、契約に最初から用意されている解除の方法が使えないかを確認します。使える方法があれば、一方的に進められるため手続きが明快です。どれも使えない、または相手と円満に終わらせたいときに、合意解約が現実的な選択肢になります。

合意解約書の書き方|必ず入れたい記載事項

記載事項の基本チェックリスト

合意解約書に法律で決まった書式はありませんが、一般的には次の項目を入れます。表題(合意解約書など)、解約する契約の特定(契約日・当事者名・物件の所在地や地番・売買代金)、契約を合意により解約する旨、解約の効力が生じる日、手付金や既払金の返還額・方法・期限、違約金や損害賠償の有無と金額、仲介手数料や諸費用の負担、鍵や書類の返却、清算条項(この書面に定めるほか互いに請求しない)、作成日、当事者全員の署名押印です。

記載事項 書くときのポイント
契約の特定 契約日、当事者、物件、代金を書き、どの契約か一目でわかるようにする
解約の合意 「双方合意のうえ解約する」旨と、効力が生じる日を明記する
手付金の返還 金額・振込先・期限を具体的に書く。全額か一部かも明記する
違約金・損害賠償 請求しない場合は「請求しない」と書く。支払う場合は金額と期限を書く
仲介手数料・諸費用 誰がどこまで負担するかを書く。測量費や登記費用などもあれば記載する
清算条項 「本書に定めるほか、互いに債権債務がない」ことを確認する一文を入れる
日付・署名押印 当事者全員が自署と押印をし、人数分を作成して各自が保管する

合意解約書の文例(イメージ)

文例は、たとえば次のような流れです。「売主○○(以下甲)と買主△△(以下乙)は、令和○年○月○日付で締結した別紙物件の売買契約を、本日付で合意のうえ解約する。甲は乙に対し、受領済みの手付金○○円を令和○年○月○日までに乙の指定する口座へ振り込んで返還する。甲および乙は、本件解約に関し、本書に定めるほか何らの債権債務がないことを相互に確認する。」あくまで書き方のイメージであり、実際の内容は個々の契約に合わせて整える必要があります。

よくある書き漏れ

書き漏れが多いのは、返金の期限、違約金を請求しないという一文、仲介手数料の扱い、そして清算条項です。「あとで言った言わない」にならないよう、お金に関することは金額・日付・方法まで書き、口約束で済ませないようにしましょう。

合意解約書を作成する流れ|5つのステップ

申し出から署名押印までの順番

合意解約書ができるまでの一般的な流れは、下の図のとおりです。相手方へ解約の希望を伝え、仲介会社へ連絡し、条件を話し合い、書面を作成して、署名押印と返金を行います。

合意解約書ができるまでの5ステップ|売買契約の合意解約の流れ|ハウスドゥ茨城

まずは仲介会社へ早めに連絡する

売主と買主が直接話すと感情的になりやすいため、仲介会社に間に入ってもらうのが安心です。担当者が双方の希望を整理し、解約書の案を作ってくれることもあります。連絡が遅くなるほど、残代金の支払いや引渡しの時期が近づいて選択肢が狭まるので、気持ちが固まったらすぐに相談してください。

条件はお金の話から整理する

話し合いでは、手付金の返還額、違約金の有無、仲介手数料、すでに発生した費用の負担の順に整理すると、合意に近づきやすくなります。合意した内容は、その場で書面にまとめて双方が確認し、署名押印へ進みます。

手付金・仲介手数料・諸費用はどうなる?

手付金の返還は合意で決める

手付金は、売買代金の一部として支払われるお金です(流れは不動産売買の金銭の授受とは?で整理しています)。合意解約の場合、返還するかどうか、全額か一部かは当事者の話し合いで決まります。ローン不成立のようにどちらにも責任がない場合は全額返還とすることが多い一方、一方の都合による解約では一部を相手方に残す形で合意することもあります。いずれにしても、金額と期限を書面に書いておくことが重要です。

違約金・損害賠償は請求するかしないかを明記

合意解約では、違約金や損害賠償を「お互いに請求しない」とするのが一般的ですが、これも合意次第です。請求しないと決めた場合は、その旨を必ず文面に入れましょう。入れ忘れると、あとから請求される余地が残ってしまいます。

仲介手数料の扱い

仲介手数料は、売買契約が成立した時点で報酬の請求権が生じるとされることが多く、その後の解約で当然に不要になるとは限りません。実際の扱いは、媒介契約書や売買契約書の定め、解約の原因によって変わります。計算方法の基本は不動産売却の仲介手数料計算|3秒シミュレーションで確認できますが、解約時の取り扱いは、必ず仲介会社へ事前に確認し、合意解約書にも結果を書いておきましょう。

測量費・登記費用などの諸費用

契約後に測量や境界確認、各種書類の取得などを進めていた場合、その費用を誰が負担するかも整理が必要です。領収書などの証拠を揃え、負担割合を合意解約書に書いておくと、清算がスムーズです。

印紙税と税金で注意したいこと

合意解約書に印紙は必要?

一般に、契約を解除する旨を確認するだけの書面は、印紙税の課税文書に当たらないとされています。ただし、新たに金銭の支払いを約束する内容や、契約内容を変更して継続する内容が加わると、扱いが変わる場合があります。売買契約書そのものの印紙については不動産売買契約書の印紙代はいくら?をご覧ください。迷う場合は、税務署や専門家へ確認すると安心です。

譲渡所得や登記が関わる場合の注意

合意解約が引渡しや所有権移転登記のあとだった場合は、名義を元に戻す登記や、税金の取り扱いが問題になることがあります。すでに売却による確定申告を済ませていると、手続きの見直しが必要になる可能性もあります。こうしたケースは個別性が高いため、司法書士や税理士などの専門家に早めに相談してください。

合意解約のトラブルを避けるためのポイント

口約束にせず、必ず書面で残す

電話やメッセージでの合意だけでは、後で内容が食い違ったときに証明が難しくなります。小さな取り決めでも、書面にして署名押印を交わしておくことが、自分を守ることにつながります。

契約不適合責任が原因のときは別の整理が必要

引渡し後に見つかった不具合が理由で解約を考える場合は、契約不適合責任の問題として整理される場合があります(仕組みは瑕疵とは?契約不適合責任・瑕疵担保責任との違いを参照)。合意解約をするか、修補や代金減額で対応するかで結果が大きく変わるため、安易に結論を出さず相談しましょう。

相手が合意しないとき

合意解約は相手の同意が必要なため、拒まれた場合は成立しません。そのときは、手付解除やローン特約など契約書にある別の方法が使えないかを再確認します。話し合いがこじれそうなときは、弁護士へ相談するのも一つの方法です。

解約後の物件の売り出し直し

売主の立場で合意解約をした場合、物件は再び売りに出すことになります。価格や売り出しの戦略を見直すよい機会でもあります。解約の経緯を整理したうえで、改めて査定を受け、次の買主探しに備えましょう。

賃貸借・使用貸借の合意解約書の場合

賃貸借契約の合意解約書は期間と明け渡しがポイント

賃貸借や使用貸借(貸借)の契約を合意で終わらせる場合も、書面の考え方は同じです。ただし、売買と違って「契約の終了日」「明け渡しの期限」「敷金の精算」「原状回復の範囲」が中心になります。売買では代金や手付金の返還が焦点でしたが、貸借では期間の取り扱いと物件の返還手続きの完了時期を明確にしておくことが大切です。

記載事項の一覧と「甲・乙」の呼び方

合意解約書では、当事者を「甲」「乙」と呼び分けるのが一般的です。売買なら売主を甲、買主を乙とすることが多く、この呼び方を甲乙と総称します。文中で当事者がどちらを指すのかを最初に定義しておけば、第1条、第2条と条文を並べても読み違いが起きません。契約の目的物(物件)の特定や、必要な情報を一覧にして確認しながら作成すると、記載漏れを防げます。

民法の条文を知っておくと安心

手付解除の根拠は民法第557条に、解除権の行使の方法は民法第540条に定められています。合意解約はこれらの条文に頼らず当事者の合意で終わらせる方法ですが、他の解除方法が使えるかを比べるために、条文の存在を知っておくと判断しやすくなります。住宅ローンを利用する買主の場合は、金融機関への連絡や、融資の取り扱いが完了するまでの流れも仲介会社と確認しておきましょう。

よくある質問(FAQ)

合意解約書とは何ですか?

売買契約などを、当事者双方の合意で終わらせるときに取り交わす書面です。契約を特定したうえで、解約する日、手付金などの返還、違約金の有無、清算の内容を書き、双方が署名押印します。契約解除合意書や合意解除契約書と呼ばれることもあります。

合意解約書に決まった書式はありますか?

法律で決まった書式はありません。ただし、契約の特定、解約の合意、返金額と期限、違約金や費用の扱い、清算条項、日付と署名押印といった項目を漏れなく書いておくことが大切です。仲介会社が雛形を用意してくれることもあります。

合意解約をするとき、手付金は返してもらえますか?

合意解約では返還の条件も話し合いで決めます。全額返還とする場合もあれば、一部を相手方へ残す場合もあります。どちらにするかは当事者の合意次第なので、金額と返金の期限を必ず書面に明記しましょう。

合意解約書に印紙は必要ですか?

一般に、契約を解除する旨を確認するだけの合意書は課税文書に当たらないとされます。ただし、新たな金銭の支払いを約束する内容などが加わると扱いが変わる場合があります。判断に迷うときは、税務署や専門家へ確認すると安心です。

合意解約した場合、仲介手数料はどうなりますか?

契約が成立したあとの解約では、仲介手数料の扱いが問題になることがあります。売買契約書や媒介契約書の定めによって異なるため、解約の話し合いの段階で仲介会社へ確認し、結果を合意解約書にも書いておくと後のトラブルを防げます。

引渡しや登記のあとでも合意解約はできますか?

当事者が合意すれば可能ですが、名義を元に戻す登記や、金銭の精算、場合によっては税金の問題が加わり、手続きが複雑になります。引渡しや登記のあとに解約を考えるときは、早めに仲介会社や司法書士、税理士などの専門家へ相談してください。

賃貸借契約の合意解約書も同じように作れますか?

基本的な考え方は同じで、当事者双方の合意で契約を終了する旨を書面にします。賃貸借では、契約の終了日、明け渡しの期限、敷金の精算、原状回復の範囲などを具体的に書くのが一般的です。内容によって注意点が異なるため、管理会社や専門家へ確認すると安心です。

一方が合意解約に応じてくれないときはどうなりますか?

合意解約は双方の同意が前提のため、片方が拒めば成立しません。その場合は、手付解除やローン特約など契約書にある別の解除の方法が使えないかを確認します。争いになりそうなときは弁護士への相談を検討してください。

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